米現地時間2026年4月7日、米Nutanix(以下、ニュータニックス)は、米・シカゴにて年次カンファレンス「.NEXT 2026」を開催した。
基調講演に登壇したニュータニックス President & CEOを務めるラジブ・ラマスワミ(Rajiv Ramaswami)氏は、AIが自律的にタスクを遂行する「Agentic AI」時代の到来を宣言すると、同社が推進するプラットフォーム戦略「AI Factory」に関連する新機能などについて紹介した。
AIエージェントなどの自律型AIの浸透に対応するため、同社はAIアプリケーションの構築・運用を簡素化するフルスタックAIソリューション「Nutanix Agentic AI」の新機能を発表。その中核には、外部のAIモデルや社内のプライベートAIモデルの統合管理を可能にし、ポリシーベースのガバナンスやアクセス制御、コスト管理機能を提供するためのAIゲートウェイ機能を据えている。また、サービスプロバイダー(Nutanix Elevate Service Provider Program)向けプログラム「Service Provider Central」にマルチテナント管理基盤を追加することにより、GPUインフラ上でテナントを論理的に分離し、よりセキュアなAIサービス(AIaaS)の提供が可能になるという。
仮想環境のメリットをベアメタルにも還元する「NKP Metal」
コンテナに関するアップデートとして、ベアメタル上でKubernetesのデプロイをサポートする「NKP Metal(Nutanix Kubernetes Platform Metal)」が発表された。NKP Metalは、物理サーバー上でKubernetesをデプロイすることで、ベアメタル特有の高パフォーマンス性とNKPによる自動化機能を両立させたもの。高性能GPUを要する物理環境(AI基盤やエッジなど)においても仮想化環境と同様のライフサイクル管理、エンタープライズ向けのデータサービスを一貫して活用できる点が特徴だとする。
NetAppとの戦略的提携
基調講演で注目を集めた発表の一つがNetAppとの戦略的提携だ。Nutanix AHVハイパーバイザーとNetAppのエンタープライズストレージ(ONTAP)を統合するソリューションを年内に提供する計画が明らかにされた。これによりユーザーは既存のNetApp環境を維持したまま、Nutanix Cloud Platformの運用機能を活用した仮想化基盤のモダナイズが可能になる。あわせて、Dell TechnologiesやEverpure、Ciscoなどの外部ストレージに対するディザスタリカバリのサポート強化、AMD GPU搭載サーバーへの対応拡大も発表された。ラマスワミ氏は、「Nutanix史上最も広範なインフラストラクチャサポートの拡張」としている。
MongoDBの連携強化、データ層のレジリエンス向上へ
NutanixのDBaaSである「Nutanix Database Service」では、(共同検証済みの)MongoDB Ops Managerとの統合が発表された。これにより、これまで運用が複雑だったMongoDBのシャーディングにおいて、プロビジョニングやバックアップ、ポイントインタイムリカバリ(PITR)の自動化を実現できるという。また、非構造化データのガバナンスを強化する「Nutanix Data Lens 2.0」では、エアギャップ環境を含むオンプレミスでのランサムウェア分析に対応 。ラマスワミ氏は、「AIへの対応、クラウドの複雑化といった課題に対し、Nutanixは一貫した運用と選択の自由を提供する」と述べ、あらゆる場所でAIとアプリケーションを実行できるプラットフォームとしての優位性を強調した。
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岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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