SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

ガートナー、5つのクラウドコンピューティングのトレンドを発表

「ITインフラストラクチャ&データセンターサミット2012」でクラウドの課題を検証

この発表においてガートナーは、企業が計画策定時に考慮すべきクラウドコンピューティングの5つのサブトレンドを明らかにしている。このサブトレンドは、今後3年間に加速、シフト、または最高潮に達すると考えられるという。

・クラウドへの最適な投資を実現するための正式な意思決定プロセスの確立
 設備投資モデルから運用コスト・モデルへの移行、総合保有コスト (TCO)の削減、俊敏性の向上、複雑さの軽減など、クラウドは幅広いメリットをもたらすことが期待されるという。また、クラウドを使うことで、ビジネスにとってより付加価値の高い活動やビジネスイノベーションの支援、場合によってはリスクの軽減や、IT資源の重点をシフトさせることも可能となることが期待されるという。
 ただし、これらの期待されるメリットは、注意深く検証するとともに、安全性・透明性の低さ、パフォーマンスと可用性に対する不安、ベンダーロックイン、ライセンスの制約、統合の必要性など、さまざまな観点で検討する必要があるという。このように個々のクラウドサービスを評価する項目は多様化しており、状況が複雑化する要因になっているという。

・ハイブリッドクラウドコンピューティングへの流れは不可避
 ハイブリッドクラウドコンピューティングとは、企業外のクラウドコンピューティングサービスと企業内のインフラストラクチャやアプリケーションサービスを組み合わせ、連携させた環境を指しという。時間の経過とともに、ハイブリッドクラウドコンピューティングは、企業内や企業外の複数のクラウドプラットフォームで構成された1つの「クラウド」によって、ビジネス要求の変化に合わせて必要に応じて利用できる統一モデルへと収斂するという。

 ガートナーは、企業の短期的な活動をアプリケーションおよびデータの統合に集中させ、企業内や企業外の固定アプリケーションとハイブリッドソリューションを連携させることを推奨するとしている。パブリッククラウドアプリケーションサービス、またはパブリッククラウド環境で実行しているカスタムアプリケーションを使用している企業は、これらを社内システムと統合してハイブリッド環境を構築するためのガイドラインと標準を確立する必要があるという。

・クラウドの利用を支援するクラウドサービスブローカー
 クラウドコンピューティングが広く普及するのに伴い、その利用を支援する必要性も高まるという。クラウドサービスブローカー(CSB)は、クラウドコンピューティング環境で仲介の役割を果たすサービスプロバイダーだという。2011年以降、CSBのコンセプトに対する関心が高まっているが、IT部門であるかビジネス部門であるかに関係なく、IT部門の関与なしにクラウドサービスを利用するユーザーが増えるのに伴い、このトレンドは今後3年間で加速すると考えらるとしている。

 この状況に対処するために、IT部門はクラウドの利用を支援するとともに、社内の各ビジネス部門がIT部門のアドバイスやサポートを気軽に求められる購買プロセスを確立することで、自社にサービスを提供するCSBとして自らをどのように位置付けるべきかを考える必要があるという。このようなエンタプライズCSBのアプローチは、既存のプロセスとツール(社内ポータルやサービスカタログなど)をカスタマイズすることで実現可能だという。

・クラウド中心のデザインは必須条件
 多くの企業は、まず現在の作業負荷をクラウドシステムやアプリケーションインフラストラクチャへ移行することを考えるとしている。物的・人的資源の変動が激しい負荷や、アプリケーションが横方向の拡張性に向いている場合であれば、このアプローチはメリットをもたらす可能性があるが、クラウドモデルの価値を完全に引き出すためには、クラウドモデルならではの特性や制限、機会を念頭にアプリケーションをデザインする必要があるという。ガートナーは、単にビジネスの作業負荷を移行させるだけではなく、グローバルレベルのアプリケーションを実現するクラウドの価値を完全に引き出すために、クラウド向けに最適化したアプリケーションを構築することを推奨するとしている。

・未来のデータセンターと運用モデルに影響を与えるクラウドコンピューティング
 パブリッククラウドコンピューティングにおいて、企業はサービスの消費者としての役割を果たし、クラウドサービスプロバイダーはデータセンター、およびこれに関連する運用モデルを含め、導入に伴うさまざまな処理を行うという。ここで、企業が自社データセンターを構築した場合、このようなクラウドサービスプロバイダーの導入モデルの影響を受けることになるという。ガートナーは、企業が今後データセンターおよびインフラストラクチャへ投資する際には、俊敏性と効率性を高めるために、クラウドコンピューティングのコンセプトを適用することを推奨するとしている。


なお、今回の発表に関連する講演『クラウド・コンピューティング・トレンド:2012』は、4月26~27日に東京コンファレンスセンター・品川で開催する「ガートナー ITインフラストラクチャ&データセンター サミット 2012:未来を創造せよ」において予定されているという。

■レポート(「Five Cloud Computing Trends That Will Affect Your Cloud Strategy Through 2015」)の詳細
http://www.gartner.com/resId=1920517

■「ITインフラストラクチャ&データセンターサミット2012」の詳細
http://www.gartner.co.jp/event/dc/

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジンヘンシュウブ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/3913 2012/04/10 16:22

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング