この製品は、ビッグデータの分析に最適化したDWHアプライアンス製品として開発されたもので、日本HPのx86サーバー「HP ProLiant DL360p Gen8」およびストレージ「HP D6000」と、日本マイクロソフトのMPP型DWHソリューション「Microsoft SQL Server 2012 Parallel Data Warehouse」(SQL Server 2012 PDW)をアプライランス化して提供するものだという。この製品によって、ビッグデータの分析処理性能を大幅に向上するとともに、業界最高水準のコストパフォーマンスを実現するとしている。
MPP(Massively Parallel Processor 、超並列プロセッシング)とは、それぞれで独立してCPU やメモリ、I/Oシステムを持ち、独立したOSが稼働している「ノード」を複数組み合わせてクラスタ化することで、複雑な処理を高速に並列実行するための仕組みであり、ノードを追加することで、並列度を向上させ、処理速度の向上が可能だという。
「HP AppSystem for PDW」は、、Hadoopとの直接連携を実現しているため、従来のように、HadoopのデータをDWHに取り込む必要がなくなり、RDBに格納された構造化データとHadoop上のデータを横断した分析を、WebブラウザーやMicrosoft Excelから行えるようになったという。
このほか、データの増加に合わせて、最小1/4ラック(2計算ノード)から最大7ラック(56計算ノード)まで、柔軟にリソースを追加できる高い拡張性を備えているという。
発表によると、「HP AppSystem for PDW」の主な特徴は次のとおり。
・Hadoop連携に対応し、Hadoop上のデータをExcelで直接分析
従来、Hadoop分析はDWHにHadoop上のデータを取り込む必要があったが、「HP AppSystem for PDW」では、Hadoop連携に対応することで、Hadoopからデータを取り込むことなく、WebブラウザーやMicrosoft Excelから直接、Hadoop上のデータを分析。これにより、RDB上のデータとHadoop上のデータを横断的に分析することが可能に。
・カラム型インデックスの採用でデータ処理性能を大幅向上
MPP型DWHソリューション「SQL Server 2012 PDW」では、複数のコンピュートノードで分析処理を分散し、各ノードのホストに搭載されたリソースを使って並列で実行することにより、膨大なデータ処理を高速で実行。さらに、カラム型インデックスの採用により、I/Oを削減することで大幅な処理性能の向上を実現。
・柔軟な拡張性とHP ProLiant DL360p Gen8の自働サーバー機能を実現
「HP AppSystem for PDW」のハードウェア構成は、最小1/4ラック(2ノード、45TB、3TBドライブ利用時)からスタート可能で、計算ノードとして「HP ProLiant DL360p Gen8」×2台、データ格納ストレージとして「HP D6000」×1台、パッシブサーバーとして「HP ProLiant DL360p Gen8」×2台。データの増加に合わせ、計算ノードを1/4ラック(2ノード)ずつ追加できる柔軟な拡張性を備えており、最大7ラック(56ノード、1,268TB、3TBドライブ利用時)までのDWHを構築することが可能。
■製品の詳細
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/appliance/microsoft/pdw/
■「SQL Server 2012 PDW」詳細
http://www.microsoft.com/ja-jp/sqlserver/2012/pdw/default.aspx