2014年のクラウド向けサーバー市場は、サーバー全体の15.4%で8万8,300台
2014年の国内クラウド向けサーバー市場は、出荷台数が国内サーバー市場全体57万台の15.4%にあたる8万8,300台、出荷金額が同4,697億円の9.8%にあたる461億9,100万円であったと試算している。
国内クラウド向けサーバーの出荷台数内訳は、プライベートクラウド向けサーバーが27.0%、パブリッククラウド向けサーバーが73.0%。同様に出荷額は、プライベートクラウド向けが46.7%、パブリッククラウド向けサーバーが53.3%。
また、2019年における国内クラウドサーバー市場は、出荷台数が12万3,200台、出荷金額が736億1,000万円になると予測している。2014年~2019年の年間平均成長率は、出荷台数が6.9%、出荷金額が9.8%になる見込みだという。
なお、2019年の国内クラウド向けサーバーの内訳は、プライベートクラウド向けサーバーの出荷台数が28.4%、出荷額が49.0%、パブリッククラウド向けサーバーの出荷台数が71.6%、出荷額が51.0%と予測している。
サーバー市場のビジネス構造は複雑化する傾向
国内サーバー市場のビジネス構造は複雑化する傾向が強まっている。具体的には、サーバーの所有者と利用者の乖離、配備モデルの多様化とその組み合せによる複雑化、処理対象となるデータ量の増加や種類の増加、これらに伴うサーバーハードウェアに求められる要件の変化などとしている。
サーバーハードウェアに求められる要件の多様化や変化は、サーバーのシステムアーキテクチャの変化や提供形態の変化を誘発している。
IDC Japanの福冨里志サーバーグループマネージャーは、「国内サーバー市場は成熟市場である。成熟市場でビジネスを成長させるためには他社のシェアを奪取する必要がある。シェアを奪取する上では、自社が提供する製品やサービスの競争が可能な有効市場をできる限り正確に捕捉した上で戦略/戦術を練る必要がある」と述べている。
なお、発表の詳細は、IDCが発行した「国内サーバー市場のダイナミクス2014年の実績と2015年~2019年の予測:クラウド化の進展」にまとめられている。