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大規模企業では66.8%がワークスタイル変革活動が重要と回答――IDCが調査

  2015/08/03 16:00

 IDC Japanは、国内オフィスプリント環境およびIT環境の導入判断者に対して、ワークスタイル変革の実態と今後の活動予定、ワークスタイル変革がプリント環境に与える影響について調査し、このたびその結果の概要を発表した。

 発表によると、大規模企業を中心にワークスタイル変革活動に高い関心が持たれており、実際に活動が始まっていることがわかった。モバイルワークや在宅勤務を支援するプリント環境が求められる一方で、具体的なプリント提供方法やセキュリティ関連の課題が存在することがわかった。

 少子高齢化や育児/介護に携わる従業員の増加などから、今後国内の労働人口が減っていくことが懸念されている。また、国際的にみると国内ホワイトカラー労働者の労働生産性は低いといわれている。

 そして、モバイル/クラウドを中心とした第3のプラットフォームの普及は、従業員の働き方を大きく転換する可能性を持っている。

 このような環境のもと、最近ユーザー企業の中には、ワークスタイル変革によって業務効率を高めるとともに従業員の多様な働き方をサポートしようとする企業が増えてきている。

 そこでIDCでは、4月から5月にかけて「ワークスタイル変革がプリント環境に与える影響に関する調査」を実施した。この調査では、プリント環境およびIT環境の導入判断に関与する対象者に対して、ワークスタイル変革とプリント環境についてのアンケート調査、および個別インタビューを行った。

大規模企業でワークスタイル変革活動の重要度が高まっている

 調査の結果、ワークスタイル変革は、その重要性が高く認識され始めており、変革活動を推進しようとする企業も増えていることがわかった。特に大規模企業(従業員数1,000人以上)においては、ワークスタイル変革を非常に重要/重要とする回答者が66.8%にのぼる。

 また、48.2%の大規模企業が、すでに変革活動を開始、あるいは1年以内開始すると回答している。ワークスタイル変革を実施する目的は、主に従業員の生産性向上ですが、育児や介護などの労働上の制約がある従業員の業務継続など、複合的な目的を持っているようである。

 ワークスタイル変革に取り組んでいる企業の具体的な活動内容は、企業規模別に差異が存在している。小規模企業(従業員数1~99人)におけるワークスタイル変革活動は、モバイルワークおよび在宅勤務の導入に積極的な姿勢が見られる。

 たとえば、小規模企業における在宅勤務可能業務の導入指数は、現在26.9%、2年後32.5%、5年後38.1%となっている。

他事業所でのモバイルプリントが求められている

 一方、中規模企業(従業員数100~999人)/大規模企業は、フリーアドレスオフィス、会議室改善などのオフィス環境改善活動、Web会議などのコミュニケーション支援に力を入れているようである。

 たとえば、大規模企業におけるWeb会議の導入指数は、現在15.4%、2年後25.5%、5年後34.6%。ワークスタイル変革推進上の課題としては、セキュリティリスクの増大、勤怠管理、事故などの場合の責任範囲、部門内コミュニケーションなどがあげられている。

 新たなワークスタイルを支援するプリント環境としては、他事業所、自宅、コンビニエンスストアなどでのモバイルワーカーへのプリント支援が求められていることがわかった。

 大規模企業の47.0%、中規模企業の43.8%の回答者が、他事業所でのモバイルプリントが必要と回答している。また、在宅勤務者支援のためには、個人所有プリンターの使用許可、在宅勤務用プリンターの貸与に加えて、消耗品や用紙などの支援などが期待されている。

 課題としては、モバイルや在宅勤務でのプリント環境の提供方法が分からないこと、プリントのセキュリティ、およびプリントアウトからの情報漏洩などがある。

ワークスタイル変革推進には個人強化とチーム力強化との最適バランスを

 また、アンケート結果に加えて、個別インタビュー結果を分析した結果、いくつか重要なメッセージが得られた。IDCでは、ワークスタイル変革推進には、個人強化とチーム力強化との最適バランスをユーザー企業ごとに設定して、活動を実施していくことが重要であると考えている。

 さらに、新しいワークスタイルを支援するプリント環境を提供するためには、まずプリント/ドキュメント管理の成熟度を把握し、プリント/ドキュメント管理の成熟度を高めた上で、新たなワークスタイルへとプリント環境を拡張することが必要。

 ワークスタイル変革に伴ってセキュリティリスクが増大し、成熟度が低いままでプリント環境を拡張すると、セキュリティリスクが増大する恐れがあるためだ。さらに、出力機器へのセキュリティ対策に加えて、脅威となる可能性があるプリント等のインシデントをプロアクティブに検出する技術/サービスを提供する次世代ドキュメントセキュリティソリューションを提供することが必要となってくると考えている。

 IDC Japan イメージング プリンティング&ドキュメントソリューショングループマネージャーの石田英次氏は、「大規模企業を中心にワークスタイル変革推進の動きが見られる。変革活動の具体的な内容はユーザー企業ごとに異なるため、ベンダーには変革目的に合ったワークスタイルの柔軟な提案が求められる。また、新しいワークスタイルを支援するプリント環境を提供するためには、プリント/ドキュメント管理の成熟度の把握、成熟度を高めた上でのプリント環境の拡張、新たなセキュリティリスクに対応する次世代ドキュメントセキュリティソリューションの提供が必要である」と述べている。

参考資料:ワークスタイル変革の普及:2年後(n=800、作成:IDC Japan)  

 なお、今回の発表はIDCが発行したレポート「2015年国内プリント環境導入判断者調査:ワークスタイル変革がプリント環境に与える影響」に詳細が報告されている。

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著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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