発表では、日本では、まだ欧米のように監督機関のストレステストと、経営陣からの要求を受けて実施するストレステストの両方を明確な規制によって実施するに至っていないが、金融庁の監督・検査方針に含まれるなど、ストレステストへの要求は確実に高まってきているとしている。
SASの最新のストレステスト・ソリューションは、さまざまな規制シナリオや経済シナリオに対して迅速、かつ効果的に対処するための環境構築を支援するという。最新版の「SAS Stress Testing」スイートは、「SAS Stress Testing Workbench」「SAS Risk Modeling Workbench」「SAS Model Implementation Platform」「SAS Model Risk Management」という包括的かつ補完的な4つのソリューションで構成されている。
1.「SAS Stress Testing Workbench」:ストレステストの自動化/最適化を実現
リスク管理部門、財務部門、経理部門にわたるストレステスト結果の統合を効率的かつ透明性のあるものにする。分析担当者は、Webベースの環境を通して中央ハブからストレステスト・プロセス全体を管理することができる。
また分析担当者は、モデルの検討と実行、結果の集計、他のデータソースとの統合、ならびにビジネスや各種規制、会計ルールの財務諸表への適用などを行うことができる。さらに、インターフェイスや各種コントロールも監査適合性、透明性、再現性を提供する。
2.「SAS Risk Modeling Workbench」:管理されたモデル開発環境を提供
規制当局の検査に耐えうる健全なモデル開発プロセスの構築を支援する。分析担当者は、ストレステストに必要なさまざまなリスク・モデルの開発、検証、計測をビジュアル環境内で実行することができる。
3.「SAS Model Implementation Platform」:効率的なモデル実装を実現
モデル計算エンジンと連動したリスク・モデル・インベントリーを提供するとともに、モデルの実行を高速化する。このソリューションには、多種多様なリスク・モデルの迅速かつ効率的な統合を可能にするSAS High‐Performance Riskエンジンが使用されている。これらのモデルは、再コーディングの必要なく本番環境で稼動させることができる。
4.「SAS Model Risk Management」:モデル開発からモデル実装まで包括的に管理
経営幹部や規制当局に迅速かつ正確にリスク・エクスポージャーを報告するために必要なモデルリスクのライフサイクル(モデルの開発、実装、利用および、検証ポリシーなど)を明確かつ適正に管理する。