「IBM z/OS Platform for Apache Spark」により、オープンソースのアナリティクス・フレームワークであるSparkを、z/OSメインフレーム・オペレーティング・システム上でネイティブに運用することが可能になる。
新製品により、データ・サイエンティストは、アナリティクス・ライブラリーとそれを支えるファイル・システムを切り離して、データの抽出、加工、データベースへの書き出し(ETL)をすることなく、もともとデータが存在するシステム上でデータを解析することができる。
データが新しい天然資源となり、コンピューター・システムが物事を理解・推測・学習するコグニティブ時代において、企業は洞察が意義を失う前にそれを探り出し、最大限に活用する必要がある。z Systemsのビジネス・パートナーのアクセラレーターを含む今回の発表により、企業は市場の変化や個別の顧客ニーズを理解しリアルタイムに業務を改善し、価値創造の時間を短縮するためにz Systemsのデータや機能をより容易に活用することができるとしている。
「z/OS Platform for Apache Spark」は、Apache Sparkコア、Spark SQL、Spark Streaming、機械学習ライブラリー(MLlib)、GraphXで構成されるSparkオープンソースと業界唯一のメインフレーム常駐のSparkデータ抽象化ソリューションを組み合わせている。この新しいプラットフォームは、次のような機能によって企業がより効率的に洞察を引き出すことを支援するという。
・開発効率化:開発者やデータ・サイエンティストは、すぐに使える洞察による価値創造の時間を短縮するために、Scala、Python、RおよびSQLといったプログラム言語における既存の専門知識を活用可能。
・容易なデータアクセス:最適化された データ抽象化サービスで複雑性を排除するとともに、Apache Spark APIの慣れ親しんだツールでIMS、VSAM、DB2 z/OS、 PDSE、またはSMFなどの従来型のフォーマットの企業データへのシームレスなアクセスを提供。
・インプレース・データ・アナリティクス:Apache Sparkは、結果を迅速に導き出すため、インメモリー・アプローチでデータを処理する。「z/OS Platform for Apache Spark」は、z/OSアナリティクス・アプリケーションが標準のSpark APIを活用できるようにするデータ抽象化と統合サービスを搭載している。これにより、企業はインプレースでのデータ解析が可能となり、ETLにともなうコスト増加やセキュリティー上の懸念を払拭することができる。
・オープンソース機能:「z/OS Platform for Apache Spark」は、ビッグデータ向けに設計されたオープンソースのインメモリー処理エンジンであるApache Sparkディストリビューションを提供。