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クラウド基盤サービスの市場規模、2019年には3,500億円に達すると予測――矢野経済研究所が調査

2015年のクラウド基盤サービス市場は前年比39.1%増の1,260億円

 2015年のクラウド基盤サービス市場は、事業者売上高ベースで前年比39.1%増の1,260億円と引き続き大きく成長した。

 ユーザー企業での導入事例の公開などにより、企業のエンタープライズ分野でクラウド基盤サービスを活用するケースが増加していることや、複数のクラウドを適材適所に使い分けるハイブリッドクラウド/マルチクラウドといった手法の利用が大規模なユーザー企業を中心に拡大していること、企業内における情報のデジタル化進展などにより、クラウド基盤サービス市場は順調に成長を続けている。

 特にクラウド基盤サービス市場を牽引しているのは、PaaS(Platform as a Service)である。PaaSは、ITインフラの構築や運用保守が不要というだけでなく、提供されているさまざまなツールを組み合わせることで、競合他社との差異化につながるアプリケーションを開発でき、ビッグデータや機械学習、IoT(Internet of Things)のバックエンドとしても有望視されており、近年急速に市場が拡大している。

クラウドエコシステムとハイブリッド/マルチクラウドの動向

 ・クラウドエコシステム構築は第二段階へ

 クラウド基盤サービスの活用は普及期に入った。本格的な普及期に入ったことでクラウド基盤サービス提供事業者には、新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客の利用量拡大、顧客との長期にわたる関係構築などが求められるようになった。

 そのためには、できるだけ多くのパートナー企業のクラウド向けサービスを自社のクラウドエコシステムに取り込むことが必要である。クラウドサービス提供事業者は、パートナープログラムの刷新や新設などによって、サービスベンダーがパートナーになりやすい環境やパートナー同士が連携しやすい仕組みをつくり、エコシステム(多くの企業が共存共栄をはかれるビジネスの仕組み)の拡大を図っている。

 近年は、営業支援や情報提供など金銭以外のインセンティブを重視するパートナー企業が多く、パートナープログラムもサービスの充実が重視されている。

 ・ハイブリッドクラウド/マルチクラウドの利用増で情報システム部門の運用負荷が増加

 ユーザー企業では、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドを利用してビジネスを強化する動きが活発化しているが、一方では情報システム部門の運用負荷の増加にもつながっている。こうした運用負荷の軽減や最適化のために、複雑化したクラウド環境を統合管理するマネージドクラウドサービスを提供する事業者が増加基調にある。今後は、クラウド基盤サービス市場の成長とともに、クラウド支援サービス市場も拡大していくと予測する。

IoTプラットフォームなどのPaaS利用でIoTビジネスへの積極的取り組みも

 クラウド基盤サービスの利用は本格化し、機能の充実や使いやすさが求められるようになった。近年、IoTが注目されているが、自社でIoT関連のサービスをゼロから構築することは、技術的にも、また費用面においても負担が大きい。しかし、クラウド基盤サービス提供事業者が提供するIoTプラットフォームを活用すれば簡単にIoTを導入できる。

 これまで、高い技術力や資本力を持たないとIoTビジネスに取り組むことができないと考えられてきた。しかし、クラウド基盤サービスを活用すれば、それらを持たずともIoTビジネスに取り組むことができると考える。

 中堅・中規模のユーザー企業の中にも、クラウド基盤サービス提供事業者が提供するIoTプラットフォームを中心としたPaaSを利用し、IoTビジネスに積極的に取り組むユーザー企業が出始めている。そうした動きにも後押しされ、クラウド基盤サービス市場は、2016年以降も高成長を維持していき、2019年のクラウド基盤サービス市場規模(事業者売上高ベース)は、3,500 億円に達すると予測する。

図表:クラウド基盤(IaaS/PaaS)サービス市場規模推移と予測  

 今回の発表について詳細は、矢野経済研究所が発刊した「2016 クラウドコンピューティング(IaaS/PaaS)市場の実態と展望」にまとめられている。

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