最新版では、パフォーマンスの向上もなされているが、容易にビッグデータ活用環境を構築でき、かつ容易にモニタリングでき、そして他のデータ活用プロジェクトとの相互運用性をもモニタリングできる機能を強化しているという。主な機能は次のとおり。
・MapR Monitoring
MapRクラスタ管理者の管理、モニタリング作業の生産性を高め、より高度なクラスタ管理ができるオープンで包括的な新管理機能。MapR Monitoringの最初のリリースで、MapRはカスタマイズ可能なダッシュボードを提供し、クラスタに関する詳細な情報の可視化を実現する。
この新機能によって、MapR環境の運用管理がより容易になるとともに、コンテナ、プロセス、コンポーネントなどの情報を統合的に表示し、これまでにないほど可視性を向上するという。可視化可能な情報は次のとおり。
- メモリー
- CPU
- I/O
- ディスク使用率
- クラスタ状況(使用率やボリュームの状況)
- YARNとノードマネージャのメトリックス
- アプリケーションの動作状況
MapR Monitoringは、管理をシンプル化し、日々拡大するビッグデータ環境の価値をより高めるために実装された。一元化されたさまざまな運用情報を基に、より効果的な意思決定を行うことができる。またその情報は、組織内のみならず組織の枠を超えて共有することが可能。
・MapR Ecosystem Pack(MEP)
MEPは、相互運用性を確保しながら、オープンソースプロジェクトの最新バージョンを提供するプログラム。MapRは、MapR-FSやMapR-DB、MapR Streamsといったプラットフォームのリリースとオープンソースプロジェクトのリリースを初めて分離し、環境全体でアップグレードするのではなく、個々に更新できるようにした。
MapRは、マンスリーアップデートとして常に最新のエコシステムのバージョンをサポートしてきた。MEPは、エコシステム間の互換性を保証する新しい試みで、四半期毎にリリースされるMEPを適用することでそれに含まれるオープンソースプロジェクト間の互換性を懸念する必要はない。また、バグ修正のためのMEPのアップデートは毎月リリースされる。
最新版では次のアップデートも行われている。
・MapR-DBのパフォーマンス改善:SSDでの最適化によって、MapR-DBでの並列処理がより高速化される。
・JSONドキュメントに関する機能拡張:マルチマスタ方式でのJSONドキュメントのレプリケーションによって、ミッションクリティカルな運用に対応するディザスタリカバリが可能になる。また、各ローカル環境にあるデータを束ねて企業全体のグローバルなデータとしてアクセスすることも可能となる。