次世代データ分析プラットフォーム「HPE Vertica 8」
「HPE Vertica 8」は、その場で分析を可能にする独自の統合アーキテクチャにより、情報の格納場所に関係なく、継続的にインテリジェンスを抽出することが可能になる。企業は、「HPE Vertica 8」の柔軟性の高いデプロイメントオプションを活用して、オンプレミス、プライベートクラウド、パブリッククラウドの環境を問わず、さらにHadoopデータレイクにおいても、分析を実施する場所や手法を選んで最適のソリューションを採用できるという。
さらに「HPE Vertica 8」は、データの移動および統合機能を強化し、数百ないし数千カラムへのデータロードが最大700%まで早くなり、Amazon S3からの簡単なデータロード、およびApache Kafkaデータストリームの包括的なビジュアルモニタリングなどを実現する。
「HPE Vertica」は、Azureに対応しMicrosoft Azure Marketplaceを通じて即時利用可能で、企業は必要に応じて最適なクラウドプラットフォームを柔軟かつ自由に選択することができるようになる。今回の発表は、2015年末にヒューレット パッカード エンタープライズ(HPE) とMicrosoftが締結した戦略的合意に基づいたものであり、最高のハイブリッドコンピューティング体験を求める両社のユーザーからの需要に応えるもの。
「HPE Vertica」新バージョンの発売にあたり、いくつかの中核機能が大幅に強化された。極端な同時処理状況下でのシステムの信頼性を向上させ、その場での分析を可能にするオープンソースのイノベーションが統合され、エンタープライズクラスのパフォーマンスとセキュリティが達成された。
「HPE Vertica 8」の主な特徴は次のとおり。
・インデータベース機械学習:従来の機械学習アプリケーションでは、データサイエンティストがデータの一部分だけを使ってモデルの設計と調節を行わなければならず、結果として、正確性が低下し、遅延も生じていた。Verticaのインデータベースを適用した機械学習アルゴリズムでは、より大規模なデータ向けにRベースの機械学習モデルをあらかじめ作り、直接「HPE Vertica」に展開することが可能となり、高い精度で意思決定プロセスを加速することができる。
・Hadoop上で現場分析:ユーザーは、「HPE Vertica」の高性能ParquetとORC Readersを使って、より価値あるものをHadoopデータレイクから導くことができる。データのコピーや移動を行うことなく、Hadoopデータレイクに存在するデータに安全にアクセスして分析することができる。企業はシームレスなソリューションにより、高性能とHadoopベースの経済性を享受することができる。
・マルチクラウド機能およびサポートの強化:企業にとっては、従来以上にデプロイメントオプションが増えた。「HPE Vertica」は、AWSとMicrosoft Azureクラウド両方のデプロイメントに最適化されている。さらに、新しい「HPE Vertica」では、S3へのシームレスなアクセスおよびより強力なセキュリティ等により、AWSへの対応が強化されている。
・Apache Sparkアダプタの最適化:この最適化されたインテリジェントなアダプタは「HPE Vertica」とSparkシステム間の高速なデータ連携を可能にする。データサイエンティストは、小規模なデータのクエリにおいては、Spark内に堅牢な機械学習モデルを構築する。また、大規模スケールで最大規模のデータ量における最も高度なクエリでは、広範な「HPE Vertica」のインデータベースSQL分析を活用することができる。
新しいクラウド型サービス「HPE Haven OnDemand(HoD) Combinations」
日本ヒューレット・パッカードでは同時に、「HPE Haven OnDemand」プラットフォーム上で、新しいクラウド型サービス「HPE Haven OnDemand(HoD) Combinations」の提供を開始することを発表した。このサービスにより、アプリ開発者は機械学習機能を取り入れた次世代アプリケーションを作ることができるようになる。
この新サービスは、既成のコグニティブ・サービスの一覧と直感的なドラッグ&ドロップ型インターフェースを備えている。開発者は複数の機械学習APIを組み合わせて、そのコードを開発中のプロジェクトに直接コピー&ペーストして、スピーディーかつ手軽に画期的なモバイル向け・企業向けアプリケーションを開発できる。