最新版では、モビリティ機能の拡張や不適合設備のトラッキング機能の追加を中心に、OpenCAD機能の拡張、設備資産のランク付けの範囲拡大などの機能強化を行っている。
「Infor EAM」最新版における主な機能強化は次のとおり。
・運輸管理におけるモビリティ機能の拡張
運輸業の現場で働くユーザーのモビリティを高められるよう、オフラインのモバイル機器からでもInfor EAMの大部分の機能を利用できるよう拡張。AppleのiOS上で構築されたアプリケーションにより、iPadのフォームファクターに適合。オフラインでアクセスできる範囲を拡大したことで、環境や接続状況に左右されず作業できるようになり、業務の生産性を高められる。
・不適合設備のトラッキング機能の追加
中核機能として不適合設備へのトラッキング機能を新たに追加。潜在的な問題を迅速に特定し、長期にわたってトラッキングし、あらかじめユーザー側で設定した不適合とされる指標に基づいて緊急度とリスクレベルを割り当てることができる。監査ログ内の管理機能が問題検知すると、既存のケースと関連するワークフロータスクまたはフォローアップオーダーを作成するようにユーザーに促し、事故発生時に、問題の詳細を文書化し、監査するのが容易になる。
条件スコアマトリックス設定画面では、不適合指標と連携し、画面上で異常や問題を長期にわたってモニタリングし、緊急度や強度、規模、重要度といった指標で検索することができる。
・OpenCAD機能の強化とクラウド版への対応
OpenCADのアドオンモジュールを、「Infor EAM」内にある図面にアクセスし、印をつけられるよう強化することで、業界標準の定義に基づき、フロアースペースを迅速かつ正確に計算できるようになる。
また、「Infor EAM」のデジタルアセット情報とCADのグラフィック描写を統合し、DWG(図面)とDGN(デザイン)の両ファイル形式へのアクセスにも対応。さらに、オンプレミス版ですでに長年使われてきたOpenCAD機能を、「Infor EAM」のクラウド版にも追加。
・ダークUIスキーム
ダークUIスキームの採用により、ユーザー自身が画面のコントラストを調整することができる。現場がどのような明るさの環境にいても、データにアクセスし、評価をしやすくなる。
・設備機器ランキング機能の範囲拡大
設備機器のランキング機能を、「人」や「日」といった変数のある複雑なプロセスを簡素化し、環境や規制、手順、方法が変化することを含めて「ランク」を付与する設計に改良。ランキング機能は、調査内容を数値化すると、システムが定義されたアルゴリズムに適用し、スコアとインデックスを計算する。このようにランキングを決定するプロセスにロジックを適用し、一定の一貫性と柔軟性を保つ。