今回、従来の「Acronis Backup」と「Acronis Backup Advanced」は、「Acronis Backup 12.5」において、StandardとAdvancedの2つのエディションに名称を変更した。「Acronis Backup 12.5」は、StandardとAdvancedで同一のプログラムを使用するため、各エディションのライセンスキーを登録するだけで、それぞれの機能が利用可能になる。
これにより、5~50人規模かつ1~5台のサーバーを想定した導入しやすい「Acronis Backup 12.5 Standard」から、本格的な導入を想定した「Acronis Backup 12.5 Advanced」への移行も、ライセンスキーの追加だけで行うことができるという。
■「Acronis Backup 12.5 Advanced」の主な新機能
新しいアクロニスのハイブリッドクラウドアーキテクチャは、従来のWebベースの一元管理コンソールによる操作性に加え、Advanced Editionは、新たにOracle Database、Oracle VM Server、Red Hat Virtualization、Linux KVM、Citrix XenServerを加え、全21のプラットフォームに対応した。
- Webベースの一元管理コンソール:ライセンスキーの登録でStandardからAdvancedへアップグレード可能。
- 管理者ロール:部署や支店を含む大規模環境での管理者権限委譲。Active Directory統合により、普段利用しているアカウントやグループをそのまま使用可能。
- ベアメタル復元の自動化:リモートブータブルメディアによるリモート復元。
- Oracle Databaseのバックアップ:Oracle Databaseサーバー(WindowsおよびLinux)をサポート。高速ベアメタル復元で、OSやデータベース、設定を含むデータベースサーバー全体を復元しRTOの短縮を実現。データベースやテーブルスペースなどの詳細単位での復元も可能。
- SAN Storage Snapshot:バックアップ時の仮想基盤のリソースを軽減。WebサイトやCRM、データベースなどのバックアップ時に、本番環境のハイパーバイザーと仮想マシンへの影響を最小化。ハイパーバイザーホストを経由せずSANストレージ上でバックアップ可能なオフホフトバックアップ。NetAppストレージのあらゆるプロトコルに対応。
- オフホスト処理:サーバー、PC、プロセスコントロールシステム、仮想ホストのバックアップデータのレプリケーション、ステージング、ベリファイなどの操作をバックアップ対象とは別の環境で実行し、本番環境のリソース消費を低減。
- Acronis Notary:ブロックチェーン技術を用いて、バックアップデータの非改ざん性を証明。
- 重複除外:ストレージやネットワークの使用量を軽減
- アドバンストレポート:バックアップ実行などのサマリを一目で確認し、詳細情報もすぐに入手可能
■「Acronis Backup 12.5 Standard」およびAdvancedの主な新機能
「Acronis Backup 12.5」は、170以上の機能を拡張し、オンプレ・クラウドの両方に対応したハイブリッドクラウドバックアップをさまざまな企業規模で実現する。
- Acronis Active Protection:未知のタイプを含むランサムウェアを検知・遮断し、万一の感染時にも即時データ復旧可能。Acronis Cloud Storageなどの従来のランサムウェア対策に加え、ファイル、バックアップデータ、バックアップエージェントをランサムウェアの脅威からアクティブに保護。
- ダッシュボード・アラート・レポート機能:関連する情報を1つの画面に表示させ、エラーチェック以外にも、バックアップされていないデバイスの確認、キューに入ったバックアップ、失敗したバックアップなどを通知し、完全なデータバックアップを支援。事前に定義したレポートの作成も可能なため、バックアップの他にシステムやデバイスの棚卸にも活用。
- Acronis vmFlashback:変更点のみを移動させ仮想マシンのすばやい増分復元を実現
- Acronis Instant Restore:最短15秒のRTOを実現。データを移動せずバックアップを仮想マシンとして直接起動。
- Acronis Startup Recovery Manager:ブータブルメディアを使用せずに再起動時に「F11」ボタンを押してエージェントを起動し、PCをシステム障害から高速復旧
- SFTP:プライベートクラウド環境におけるセキュアなバックアップ保存
- バックアップレプリケーション、ステージング:バックアップデータを分散し、データ消失リスクを低減
- アーカイブファイル名のカスタマイズ:企業の運用ルールに適合
- アーカイブサイズによるクリーンアップ:ストレージ容量不足を回避
- Windowsシングルサインオン:バックアップ管理者の生産性を向上
- イベント発生に紐づくバックアップスケジュール設定:システムのシャットダウン時など、インベント発生に紐づくスケジュール設定
- Exchangeメールボックス指定のバックアップ