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週刊DBオンライン 谷川耕一

Quoraは単なるQAサイトではない―ナレッジ共有と質の担保についてCEOアダム・ディアンジェロ氏に訊いた

 皆さんは、Quora(クォーラ)というサービスをご存じだろうか。参加者同士で質問とその回答をやり取りするコミュニティ型のQ&Aサイトだ。米国Quora社が運営しており、同社は2009年に創業、2010年から英語版のサービスを展開している。このQuoraは投資家から高い評価を得ており、2017年にはビジネスモデルとしてはほとんど完成した後の資金調達となる「シリーズD」において8,500万ドル(約96億円)を獲得している。投資家から高い評価を受けているQuoraとはいったいどのようなサービスなのか、共同創業者兼CEOのアダム・ディアンジェロ氏に話を訊いた。

 アダム・ディアンジェロ氏は、Quoraの創業以前は、Facebookの最高技術責任者(CTO)として新製品開発の指揮をとっていた。Facebookのアーキテクチャとインフラの成長戦略を担当した人物であり、Facebookの急激な成長を技術面で支えていたのだ。高校在学中の2001年にアメリカンコンピューティングオリンピックで8位に入り、2002年には国際情報オリンピックでは銀メダルも獲得している。

アダム・ディアンジェロ氏
アダム・ディアンジェロ氏

ナレッジの質を高めるためには実名で

Q:

 なぜQuoraのようなサービスが必要だと考えたのでしょうか?

ディアンジェロ氏:

 自分はナレッジを増やすことが好きで、学ぶことも好きです。さらに、何らかの形で人々を助けたいとも考えています。ナレッジを学びそして増やすにはオンラインで調べる方法もありますが、それよりも専門家に尋ねるほうが正しい知識を得られます。すでにネットの世界にはナレッジ共有サイトがありますが、この専門家に尋ねることが簡単に実現できれば、ナレッジ共有の世界をより大きく広げられると考えたのです。ナレッジが十分にあることは、社会にも影響を与えます。人々は日々判断を迫られますが、その際に情報、つまりナレッジが十分でないことのほうが多いのです。

Q:

 すでにQAサイトはたくさんあります。既存のそれらのサービスには何か不満があったのでしょうか?

ディアンジェロ氏:

 旧来のものの多くには、品質に問題があると思っています。QAサイトのナレッジは、サービスが大きくなればなるほど質が低下するのです。そのためQuoraでは、ナレッジの質を常に高いレベルで維持するようにしています。たとえば品質を維持できるよう、リワードの仕組みがあります。また、実名でコミュニティに参加してもらうことも品質を高めています。実名で立場も明らかにすることで、質問に対しより良い回答が得られることにつながります。

 もう1つが分野の設定です。専門性のある分野の回答であれば間違いは少なくなります。さらに、専門分野でいい加減な回答をすれば、専門領域での回答者の評判を落とすことにもなります。なので、答える側も慎重になり自然と質の高い回答が得られるのです。実名とともにどの分野で博士号を持っているかなどの詳しいプロフィールまで明らかにすることで、回答の質は向上します。

 また、回答するとその結果が、同じ分野の知識を持っているユーザーに送られ投票される仕組みもあります。これにより、回答の質の高さが他のユーザーからも把握できるようになります。

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さまざまなところで機械学習技術も活用

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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