SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

Security Online Day 2018 イベントレポート(AD)

サイバークライシスに対処する準備ができていますか? 「サイバーウォーゲーミング」でレジリエンスのある組織を築く

 サイバー攻撃への対応として、ツールやフレームワークのみで十分と考えてはいないだろうか。元はオランダ王立陸軍に所属し、リスクマネジメントのエキスパートとして活躍するデロイト トーマツ リスクサービス株式会社のテオドロス・ニーマイヤー氏は、「実は最も大きいリスクは人間」とし、いざという時に効果的に対応するためには、対処法を知っておくだけでなく心構えが大切であり、そのためにも定期的なテストや訓練が必要と語る。実際にどのようなアプローチが必要なのか、具体的な対策について紹介した。

世界中でサイバークライシスの規模と頻度が増している

 企業にとって大きな課題であるセキュリティリスク管理。そのエキスパートであり、サイバーやレジリエンス分野にも通じるテオドロス・ニーマイヤー氏。オランダ王立陸軍の臨時兵としてキャリアを開始し、元オランダ総合情報保安局(AIVD)の諜報・テロ行為防止専門インテリジェンス責任者を経て、Deloitteオランダのリスクアドバイザリー活動をリードしてきた。そんなニーマイヤー氏のセッションは、1枚の写真から始まった。

出所:デロイト トーマツ リスクサービス株式会社

 木造の粗末な橋から今にも転落してしまいそうな一台の装甲車——。それはニーマイヤー氏がオランダ王立陸軍の兵士として、1996年にボスニア・ヘルツェゴビナの和平履行部隊(IFOR)に配属された際に搭乗していたものだという。

 周囲の住民の誰もが「渡るべきではない」と制する中で、上司の命令を受けて手榴弾によって爆破された橋を渡ったころ、橋が崩れ落ち、すんでのところで九死に一生を得た。その経験からセキュリティのエキスパートとして顧客に向き合う時、3つのことを常に心がけているという。

  1. ある仮定に基づいて行動してはならない
    必ず事実に基づいて判断する。それが無理なら専門家の意見を聞く
  2. 圧力に負けない   
    自分の判断を最重視する。上司や同調圧力にも屈しない
  3. 人の命を大切にする   
    人の命は最も重要な資産であり、経済性を優先しない

 そんなニーマイヤー氏が、セキュリティ対策における「ウォーゲーム」を重視するのはなぜか。そこには、世界中でサイバークライシスの規模や頻度が増しているという事情がある。昨今デロイトが500名の経営層に行なった調査では、60%が10年前と比べてサイバークライシスのリスクが高まっていると答え、80%の組織が過去2年の間にクライシス対策チームを召喚していることがわかった。そして、特に2大クライシスとされるサイバーとセーフティインシデントについては、経営陣の介入が必要と認識されているという。

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社  ディレクター テオドロス・ニーマイヤー氏

 その規模も拡大し、経済的損失も比例して拡大する中で、さらに自然災害もあって特にアジアとアフリカにおいては被害が集中している。そして、90%の企業がクライシス後に対策を検討しているが、その多くがある程度予測ができていれば回避できたのではないかと答えている。つまり、きちんとモニタリングし、セキュリティの問題などサイバーイベントをウォッチし、そして強力なレジリエンスの機能をもっていれば、被害規模を縮小し、ある程度のビジネスの継続もできたはずというわけだ。

次のページ
ウォーゲームで脅威に「対応する機能を手に入れる」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
Security Online Day 2018 イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

伊藤真美(イトウ マミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ビジネスやIT系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/11208 2018/11/09 06:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング