BAIOX(バイオクロス)は、医療特化型AIエージェント「MedPlato(メド・プラトン)」の提供開始を発表した。これまでアクセスできなかった高度な医療IT経営支援が、規模を問わずあらゆる病院にとって「当たり前のインフラ」になると述べている。
MedPlatoは、BAIOXが群馬大学医学部附属病院の鳥飼幸太准教授と共同開発した、医療機関のCIO(最高情報責任者)・CISO(最高情報セキュリティ責任者)業務を包括的に支援するAIエージェントだという。院内のIT・経営情報を蓄積・学習し、「その病院固有の文脈」を深く理解した上で、経営層やIT部門に対して適切な助言とアウトプットを提供するとのことだ。
提供形態はオンプレミス型(院内設置型)を基本とし、患者データを院外に送信することなく高度なAI機能を実現できる点が、医療機関のセキュリティ要件に合致しているとしている。
3つの独自機能
1. DX Agent:2〜3ヵ月の計画策定を1時間以内に
医療現場の困りごとを入力すると、AIが改善アプローチを提案。鳥飼准教授が群馬大学医学部附属病院での実践で体系化した手順をそのまま実装しており、従来2〜3ヵ月を要していたDX計画策定を1時間以内で完結させるとのことだ(群馬大学医学部附属病院での実証実績に基づく)。
2. 知見継承機能:属人化という構造的弱点を解消
院内のノウハウをエージェント内に継続蓄積するという。人事異動や職員退職があっても組織の知識が失われず、医療DXの継続的な推進を支えるとのことだ。
3. Incident Response:専任CISOが不在でも対応できる体制を
サイバーインシデントへの対応訓練とシミュレーションも支援するという。専任CISOが不在の病院でも、一定水準のセキュリティ対応体制を維持できるとしている。
また、上記3機能のほか、DX戦略ロードマップの可視化・法令コンプライアンス管理・災害対応支援など、合計13の機能を搭載しているとのこと。2026年後半にはCIO/CISO機能の本格実装、2027年以降はCFO・CHRO機能の追加も予定しており、病院経営を総合支援するプラットフォームへの拡張を計画しているという。
導入メリット:コストと人材不足の両方を解決
情報システム管理者を新規採用する場合と比較して、年間コストを約50%削減できる見込みだとしている(BAIOX試算:情報システム管理者の年間雇用コスト約1,090万円に対し、MedPlatoの年間費用は約540万円)。
病院のCIO・情報システム部門責任者が医療DX戦略ロードマップを策定する場面、専任CISOが不在の病院でのサイバー脅威の常時監視と法令対応、医療DX支援コンサルティング会社での案件処理能力の向上と提案品質の標準化など、幅広い場面での活用を想定しているとのことだ。地域の中規模病院から大規模病院まで、各院の方針・規模に合わせた柔軟な設定が可能だとしている。
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