日々の作業の中から、ちょっとしたハックを思いつくことがあるでしょう。そして、それを実践していく中で、「他の人にも広めたいな」と思うことがあるかもしれません。そんな時、ハックに必要なものが名前です。
名前をつける
ハックには名前が必要です。なぜなら、名前がつくことによって、それがない時よりも格段に、他人にその存在を伝えやすくなるからです。(株)チェンジビジョン代表の平鍋健児氏の提唱しているプロジェクトファシリテーションでも、名前付けの重要性が問われています。
たとえを挙げると、あるチーム内で「日々のメンバーの気分を、"よい"、"普通"、"つらい"の三段階のシールでカレンダーに貼り、チーム内のムードを視覚化する」というハックを実践しているとしましょう。
チーム内でこのハックが習慣になっているならば、わざわざ説明する必要はありません。しかし、別の人にこのハックの内容を伝える時に、いちいち内容を説明するのはなかなか大変です。そこで必要となるのが名前です。

名前がつくことで、どんなに小さなハックでも、存在感が増し愛着が湧いてきます。名前があることで、そのハックを知らない人にも、説明しやすくなります。ちなみに、先のハックはニコニコカレンダーという素敵な名前を得て、いまでは世界中に知られています。 [1]
もしチームが解散してしまっても、ハックに名前がついていれば、その名前を使って、他のチームや人々に伝承することができます。よいハックはチームを越えて、組織や業界に広がり、ひとつの文化となることがあります。そのためにも、よい名前付けをして、人々がハックを認知しやすくしておくことが大切なのです。
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懸田 剛(カケダ タケシ)
株式会社 永和システムマネジメント所属。フリーランスエンジニア、教育、コンサルタントを経て、プロジェクトの見える化ツールTRICHORDの開発リードを努める。昨年に一斉を風靡した(?)腰リールメモの考案者でもある。個人の日記は http://giantech.jp/blog/最近はソフトウェア技術関...
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