凸版印刷は、英国の金融インフラストラクチャAPI一式を提供する「FIDEL」と提携し、Webメディアなどから実店舗に集客を促すカード決済連動型サービス(Card Linked Offer:CLO)基盤をもとにした「トッパンCLOサービス」を開始すると発表した。FIDELと提携するのは日本で初めてだという。
昨今、電子クーポンやオンライン・キャンペーンを活用して実店舗に集客し、オンラインをオフラインと融合するOMO(Online Merges with Offline)サービスが急速に拡大している。一方で、店舗ではクーポンを認証するため、カード会社ごとに異なった対応が必要となり、業務負担が増えてしまう問題があったという。
このような課題に対し、同社はFIDELのシステムを活用したオープンなプラットフォームを開発。どのクレジットカード会社の仕組みにも対応できるようにしており、2021年度中に試験提供する予定だとしている。
今後、使用可能なクレジットカードブランドを拡大するほか、電子チラシサービス「Shufoo!」などのアプリやメディアと連携させ、対象店舗も拡張。2026年までに約10億円(関連受注を含む)の売上を目指すという。
FIDELとは
FIDELは、開発者がリアルタイム決済まわりのエクスペリエンスを簡単に構築できるようにする、金融インフラストラクチャーAPI一式を提供。「FIDEL API」は英国、アイルランド、北欧、カナダ、米国で稼働させている。
【関連記事】
・凸版印刷、シグマアイと共同で量子アニーリング技術を活用した物流DX支援を目指す
・凸版印刷、南アフリカの政府系SIerを買収 アフリカ市場への本格参入目指す
・凸版印刷、「SAP S/4HANA」など導入でDX事業を加速