日本オラクルは、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」が厚生労働省、経済産業省および総務省が定める医療機関向けクラウド・サービスの利活用に関するガイドライン(通称:3省2ガイドライン)に対応した、セキュリティ・リファレンスの公開をした。
このセキュリティ・リファレンスは三菱総合研究所の支援のもと、日本オラクルが医療機関向けの情報セキュリティ・ガイドラインへの準拠状況を確認・整理し、公開したというもの。
医療機関ではこれまで、個人情報の性質や非常時を想定した可用性の確保などの観点から、クラウド利活用はあまり進んでいなかったという。しかし、ヘルスケア分野におけるデータ利活用や災害対策としての医療データの保全など、医療機関においてもクラウド・サービスの採用が増加傾向にあるとのこと。
さらに新型コロナにより、リモート会議などによる人的接触回数の低減や非対面による診療サービスの提供、効率的な事務手続きによる病院滞在時間の短縮などのニーズがこれまで以上に高まったことで、クラウド・サービスを利用する医療機関が増えている。
今回公開した「医療機関向け『Oracle Cloud Infrastructure(OCI)』対応セキュリティ・リファレンス」は、OCIを利用した医療情報システム構築を想定し、OCIが3省2ガイドラインに適合しうるかどうかを調査し整理している。
同社は、これを利用することでガイドラインへの適合性確認を容易に進めることが可能となるとしている。
今回の発表を受け、日本オラクルの社長である三澤智光氏は、次のように述べている。
「今回公開したセキュリティ・リファレンスを、医療機関を含め多くの国内事業者が活用することで、これまで以上にクラウド環境の利用が促進され、業務プロセスがより効率化されることを期待しています」
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