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【徹底解説】シン・OCI移行ツールでシステム停止時間を短縮──3つのツールを検証してわかった最適解

ネイティブツールを使いこなし、シームレスなクラウド移行を実現

3つのOCI独自移行ツールの違いとは

 上水口氏はまず、ZDMを用いる場合について説明した。ZDMは、Data Pumpの機能を用いて移行元のソースデータベースのデータ全体を移行先のターゲットデータベースにインポートする。その後は、内部的にGoldenGateの機能を使って差分を適用する。この方法のポイントは、Data Pump部分や差分同期、そしてデータベースの切り替えの大半を自動実行できることだ。それにより、エンジニアの作業負荷はかなり軽減される。一方、デメリットとしては、移行時にZDMホストと呼ばれるコンピュートインスタンスが別途必要になることだ。また、ダンプファイルを出力するためのオブジェクトストレージも用意しなければならない。

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 DMSを用いた場合も、ZDMと同様の流れで移行できると上水口氏は説く。ZDMと異なるのは、DMSがコンソールでOCIの画面から操作でき、コマンドライン操作のZDMで必要だったコンピュートインスタンスは必要ないという点だ。

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 そして、OCIのフルマネージド型のデータレプリケーションサービスであるOCI-GGは、ソースデータベースとターゲットデータベースをGoldenGateでつなぎ、データの同期を図るものとなる。

 ZDMとDMSは無償のツールで、コンピュートインスタンスやオブジェクトストレージは必要だが、ツール自体の利用にコストはかからない。また、ZDMは論理と物理の両方の移行方式が選択可能で、オフライン・オンラインでの移行もできる。DMSとOCI-GGは、オンラインの論理移行だけだ。操作方法は、ZDMがコマンドライン、DMSとOCI-GGはコマンドからもGUIからも操作が可能で難易度は低い。

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よく似たZDMとDMSを実際に検証

 ZDMとDMSは、よく似た移行方法だ。今回アシストでは、この2つについて比較検証を行った。時間の都合もあり、OCI-GGは簡易検証に留めている。検証対象とした方式は、今後利用が増えると予想され、ZDMとDMSの双方で共通に利用できる「オンライン論理移行」だ。検証環境はソースもターゲットのデータベースもすべてOCI上に用意した。

 データ移行完了までの作業は、大きく「事前準備」「事前設定」「データ移行」の3段階に分けられる。ZDM/DMS/OCI-GGのいずれも大きな流れは同じだが、細かい部分で異なる点は以下の図に赤字で示したものとなる。

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 検証内容の概要を図式化すると以下のように示される。OCI環境上に「オンプレミス環境の移行元データベース」と「クラウド環境の移行先データベース」を用意し、移行先へDMSを用いて移行していく流れだ。ZDMに関しては、専用のComputeインスタンスというものが必要となるため、用意したうえで検証を行っている。

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「事前準備」段階で考慮すべき2つのポイント

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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