OpenTextは、セイコーエプソンが企業間データ連携のクラウドサービスである「OpenText Business Network Cloud Enterprise」を採用したと発表した。
これにより、海外を含むグループ共通のEDIシステムを活用して業務およびITシステムを標準化し、将来にわたり限られたリソースで業務とシステム運用を維持・継続しながら、タイムリーで正確な信頼できるデータ(トラステッドデータ)を基に経営判断ができるようになるとしている。
グループの国内販社では、2026年4月までに国内の家電量販店および販売代理店などとのEDI接続を完了し、その後、海外量産製造工場の調達EDIへも展開する予定だという。
ERPの移行に伴い、EDIの統一・標準化を計画していたセイコーエプソンでは、基幹業務をグローバルで統一・標準化できること、標準化によるタイムリーなデータの供給と迅速な経営判断、業務・マスタ標準化によるガバナンスの強化を3つの大きな目的として、採用の選定が行われたという。
OpenText Business Network Cloud Enterpriseは、業界・業種・業態を問わず国内外のあらゆる標準に対応しており、各国のコンプライアンス要件にも対応しているため、自社による個別の対応が必要なくシステムの構築、運用ができると述べている。また、運用サポートの共通化によりグローバルで統一した管理ができることに加え、OpenTextが持つ量販店ごとの接続方法を理解した知見と経験、ノウハウが評価されたとしている。
今後はサプライチェーンの可視化も検討しているセイコーエプソンでは、そのための基礎となる外部データの重要な供給元として同プラットフォームを活用していく予定だと述べている。
今回の採用にあたり、セイコーエプソンのDX推進本部 IT企画設計部長の小口俊樹氏は、次のように述べている。
「これまで弊社では社外とのEDI接続を拠点ごとにバラバラに実施していました。しかし、ビジネスのグローバル化、お客様ニーズの多様化が進むにつれ、システムの維持管理が難しい状態になっていました。今回、EDI領域のデファクトスタンダードであるOpenTextのソリューションを採用することで、標準のEDI基盤としてエプソングループへ展開し、基盤統一のみならず業務標準化やビジネス変化への柔軟な対応を実現していきます。また、遵法・セキュリティへの迅速かつ確実な対応が出来る安全安心な基盤として、将来に渡り活用していきたいと思います」
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