クラウド時代のシステム運用を支えるツール
日立製作所が開発し、提供しているJP1は、運用管理ソフトウェア分野で12年連続トップシェア※の製品だ。ソフトウェア事業部の鎌田氏は、「市場がホットになっているクラウド、仮想化に向けてシステム運用管理の効率化、運用改善にツールを役立ててほしい」と語る。
※テクノ・システム・リサーチなどの調査による
JP1は、4つのカテゴリーで構成されている。システム全体の稼働状況を見る「モニタリング」、計画的に業務を動かす「オートメーション」、IT資産を効率的に管理し守る「ITコンプライアンス」、システム基盤を支える「ファウンデーション」だ。JP1は国内開発の強みを生かし、ニーズへの迅速な対応と、確かなサポート体制を提供してきた。
厳しい経済状況の中、企業はIT投資を大幅に抑制している。ただ鎌田氏が「国内運用管理ソフトウェア市場はプラス成長を堅持している」と語る通り、コスト削減、効率向上につながるものを中心に厳選して投資されているというのが現状のようだ。そこに押し寄せている波が、クラウドコンピューティング、仮想化だ。コアとなる業務は企業内クラウドで自社運用し、それ以外は外部クラウドサービス利用というように、ITシステムの利用形態は多様化の時代に突入している。
クラウド利用のメリットとして期待されるのは、サーバ集約によるコスト低減、ITリソースの効率的な活用などだ。しかしその一方、システムが大規模になり、複雑化する。そこでツール等の活用により可能な限り属人化を廃し、自動化してシステムの全体最適化につなげていくことが必要だ。