セールスフォース・ジャパン(Salesforce)は、製薬および医療機器メーカー向けのプラットフォーム「Life Sciences Cloud」を国内で提供開始すると発表した。
Life Sciences Cloudは、Einstein 1 Platformを活用し、AIを駆使したエンドツーエンドのソリューションを提供するもの。このソリューションは、患者や医療関係者とのエンゲージメントの領域でチームを連携させ、患者の登録・募集プロセス、治験のオンボーディング、コミュニケーションの改善を支援するという。
- Participant Recruitment and Enrollment:生成AIを活用することで、治験コーディネーターと治験実施施設の担当者は、事前スクリーニングと適格性基準に基づいて患者を評価できることから、マッチング時間を短縮する。電子カルテ(EHR)、レセプトデータベース、ソーシャルプラットフォームからの臨床および非臨床情報を統合し、被験者および患者の理解を深めるための包括的なプロファイルを作成できる
- Patient Benefits Verification:保険適用分析、保険の有効期限、患者の保険適用に関連するプロアクティブアラートと推奨事項を単一のダッシュボード上で確認できる。さらに、患者サービス担当者はEinstein Copilotを使用して、給付金サマリーを作成し、再確認を一括で行える
- Patient Program Outcome Management:患者サービスチームやコーディネーターは、評価やイベントレポートを通じて、患者のマイルストーンをプログラム成果にマッピングしできる。たとえば、患者に服薬をリマインドするエンゲージメント戦略を作成し、サポート期間中にどのエンゲージメント戦術が効果的だったかを分析、服薬遵守(アドヒアランス)が向上したかを確認することで、治療の中断率を下げることができる
- Unified Data Platform for Life Sciences:メールや面談メモ、会話記録、論文などの科学出版物、総合製品概要などの構造化および非構造化データを取り込み、共通のデータモデルに接続することで、患者プロファイルの構築や対話のパーソナライズ、医療関係者や患者とのエンゲージメントへの接続を実現する
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