ブロードバンドセキュリティ(以下、BBSec)は、NTTテクノクロスと共同で、マネージドセキュリティサービス(以下、MSS)向けのAI技術に関する実証実験を開始した。
同実証実験では、NTTネットワークイノベーションセンタが開発した「確からしさ評価AI」(FAI)と、オープンソースの機械学習ライブラリ「scikit-learn」を活用し、AIによる「確信度」に基づいた自動判断と、セキュリティ専門家による判断を組み合わせることで、MSSのサービス品質を飛躍的に高めることを目的としている。
実験に際し、NTTテクノクロスにて新たに学習プログラムを開発し、評価作業はBBSecとNTTテクノクロスで実施。AIの「確信度」が高い場合にはAIによる自動判断を優先し、確信度が低い場合には専門家の判断を加えることで、より柔軟かつ精度の高いセキュリティ対応を実現するという。
BBSecは、「技術的な成長が指数関数的に続く中で、人工知能が人間の知能を大幅に凌駕する時点」であるシンギュラリティについて、本格的な転換の到来(プレシンギュラリティ)を2030年と予測し、来るべき転換点に向けてVision2030を定めているとのことだ。その「Vision2030」の実現に向けた「Action 2024」において、次の3つを掲げている。
- 新規事業への参入と収益化
- 成長のための人的資本への積極的投資
- 既存事業の継続的拡大と利益率向上
同実証実験は1に該当するもの。特にAI技術の導入によりセキュリティ対応の迅速化と精度向上を実現し、より信頼性の高いサービスを提供したいと考えているという。
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