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複雑さは最大の敵──ネットワーク管理のシンプルさを訴えるExtreme Networksが描くAIとの協働

次世代規格「Wi-Fi 7」、米国では大規模スタジアムなどで導入進む

 近年、ネットワークインフラが果たす役割はますます重要になっている。多くのアプリケーションがネットワークに接続されていることを前提としており、セキュリティ、AIなど多岐にわたる分野でネットワークが不可欠となっている。 Extreme Networksの最高製品責任者(CPO) 兼 最高技術責任者(CTO)であるナビル・ブカリ(Nabil Bukhari)氏は、「セキュリティやAIなどネットワークベンダーが果たす役割はより重要なものとなっている」と話す。同社が考える、今後、ネットワークベンダーに求められる要素とはどんなものなのか。

「複雑さはセキュリティの最大の敵」。とにかくシンプルに

 Extreme Networksは、テクノロジーの差別化ポイントをプラットフォームにシフトした。ネットワークベンダーとしては、自社の強みを大きく変更したことになる。Extreme Networks CPO 兼 CTOのブカリ氏は次のようにアピールする。

 「現在、(弊社のネットワーク下では)300万以上のデバイスが常に接続され、管理されています。ネットワークベンダーとして初めて、パブリッククラウド上でも、プライベートクラウド上でも、それからオンサイトでも、すべて同じアプリケーションを動かすことを実現しています」(ブカリ氏)

 プラットフォームと共にExtreme Networksが重視しているのがセキュリティ機能だ。ネットワークベンダーの視点から考えたゼロトラストネットワークにこだわりがあると話す。

 「ゼロトラストネットワークを構築することは容易ではありません。ゼロトラストネットワークはセキュリティベンダーが先行して提唱しました。セキュリティベンダー主導で設定されたゼロトラストネットワークは、リモート環境を想定し展開されたため、オフィスに入っていた際には物理的なコネクトとなり、ゼロトラストという側面が失われてしまうことになります。そこでセキュアな環境を作るために、複数のセキュリティソリューションを購入し、うまく統合する必要に迫られます。コストも増えますし、労力も上がる上に、つぎはぎのセキュリティでリスクが増加し、何かの間違いでセキュリティ的な穴が開いてしまったという事態にもなりかねません。

 こうした事態を避けるために、我々はZTNA(ゼロトラストネットワークアクセス)とMACアドレスを1つにしました。リモートであろうと、オフィス内にいる場合であろうと、すべてクラウド上から管理できるようにしています」(ブカリ氏)

画像を説明するテキストなくても可

Extreme Networks, Inc.

最高製品責任者(CPO) 兼 最高技術責任者(CTO) ナビル・ブカリ(Nabil Bukhari)氏

 このようにブカリ氏は自信を見せるが、ネットワークベンダー視点で考えたゼロトラストネットワークに対し、エンタープライズユーザーはどんな反応を見せたのだろうか。

 「多くのお客様から評価をいただいている要因は、我々のテクノロジーがシンプルであることです。お客様と話をしていると、『複雑さはセキュリティにとって最大の敵である』と考える方が多いことがわかります。できるだけシンプルに、できるだけ簡単にデプロイができるということ、さらにできるだけ自動化されていることが望まれています。こうした要素を実現することができれば、より堅牢な環境を作ることができるようになるからです」(ブカリ氏)

新規格「Wi-Fi 7」はこれまで以上のスピードで普及と予測

  ネットワークの世界では、Wi-Fi 6/6Eに次ぐ次世代のWi-Fi規格として「Wi-Fi 7」の普及が始まりそうだ。Extreme Networksでは、Wi-Fi7はエンタープライズネットワークにどのような影響をもたらすと考えているのだろうか。

 ブカリ氏はWi-Fi 7のメリットを次のように紹介した。

 「Wi-Fi 7のメリットは、6ギガヘルツ帯を使えることです。6ギガヘルツ帯は、既にWi-Fi 6Eから使えるようになっていましたが、帯域そのものが広くなること、さらに非常にクリーンで干渉する要素が少ないというメリットがあります。加えて、信頼性が大きく上がることも大きなメリットです。マルチリンク機能があり、エンドポイントデバイスまでしっかり保護できるようになります。レイテンシーを少なく、信頼性の高いネットワークが必要になる時代に最適な規格だと言えます。

 最近ではオフィス内だけでなく、工場でも何かしらデバイスを持ちながら作業するようになりました。持っているデバイスはWi-Fiに接続され、作業に不可欠なものとなっています。病院や政府が提供するサービスでもWi-Fiを介しアプリケーションをダウンロードし、使ってもらうスタイルになっています。こうした様々な場所でエッジデバイスにアプリケーションを持たせ、利用してもらう際には、Wi-Fiの信頼性が非常に重要になってくると思います」(ブカリ氏)

 では、Wi-Fi 7への切り替えはどれくらいの期間をかけて進んでいくのだろうか? それに対しブカリ氏は、短期間に切り替えが進むという見方を示した。

 「アメリカでは、スポーツ系の施設、小売点などでも積極的にWi-Fi7が利用されるようになってきています。エンタープライズ企業においても、社内のネットワークを見直す際には、最低でもWi-Fi 6、できればWi-Fi 7を導入すべきです。これを実践する企業も多く、これまでのWi-Fiの規格の中で、最速のスピードで切り替わっていくのではないかと思います。6ギガヘルツ帯が利用できるというメリットを知っているネットワーク担当者は、導入のメリットを理解しているからだと思います」(ブカリ氏)

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トラブルシューティングをAIが自律的に行う未来も近い?

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この記事の著者

三浦 優子(ミウラ ユウコ)

日本大学芸術学部映画学科卒業後、2年間同校に勤務。1990年、コンピュータ・ニュース社(現・BCN)に記者として勤務。2003年、同社を退社し、フリーランスライターに。IT系Web媒体等で取材、執筆活動を行なっている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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