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2025年春号(EnterpriseZine Press 2025 Spring)特集「デジタル変革に待ったなし、地銀の生存競争──2025年の崖を回避するためのトリガーは」

酒井真弓の『会いたい人』

「今さらペーパーレス?」と侮るなかれ──“デジタルアレルギー”を克服した常陽銀行の驚くほどの徹底ぶり

#3:めぶきフィナンシャルグループ/常陽銀行 丸岡政貴氏

利用ユーザーのことを考えた「地銀モード」が支持集める

 機能を絞った一方で、地域金融機関ならではの機能もある。特に「キャッシュカードON/OFF機能」は高齢者の多い地方特有のニーズに応えるものだ。

 「普段はキャッシュカードの利用をOFFにしておけば、お金を下ろすことができないようにしています。振り込め詐欺対策として非常にニーズが高い機能です。たとえ犯罪者に(キャッシュカードを)渡してしまっても、OFFになっていれば被害を最小限に抑えられます」

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アプリでキャッシュカードとデビットカードの利用制限を管理できる

 実は、りそなグループアプリにもこの機能はあった。しかし、設定画面の奥深くに置かれていたという。常陽銀行は「地方には不可欠な機能」と主張し、利用頻度の高い画面に配置。結果として高齢者やその家族から高い評価を得ている。

 丸岡氏はこうした地域性に合わせたカスタマイズを「地銀モード」と呼ぶ。

 「都市部と地方ではニーズが異なります。全国一律のサービスではなく、その地域に根ざした機能をどれだけ実装できるかが地方銀行の競争力になると信じています」

 リリースから3年以上経過した今も利用者数は右肩上がり。アジャイル開発で2~3ヵ月ごとに機能を追加し、常に新しい価値を提供し続けていることも理由の一つだと丸岡氏は分析する。

銀行なのに半数をキャッシュレスに 大胆な決断で「本質回帰」

 アプリ導入は銀行窓口にも大きな変化をもたらした。アプリの利用が右肩上がりで急増し、店頭での単純取引はゼロに近づいている。一見、店舗の価値が低下しているようにも思えるが、実はこれが理想形だという。

画像を説明するテキストなくても可
クリックすると拡大します

 「従来の窓口での取引内容を分析すると、ほとんどが残高照会や振込といった単純なものでした。待合席が埋まると行員は焦り、お客さまも背後の視線を意識します。さらに現金を数える音や通帳プリンターなどの騒音が飛び交う環境では、お客さまの人生を豊かにするような本質的な対話が難しいという課題もありました」

 解決策として常陽銀行は店舗の約半数をキャッシュレス店舗に刷新。音が静かになったことに加え、来店予約制により行員も顧客も時間に追われることなく、資産形成や将来設計など、真に価値のある対話に集中できるようになった。丸岡氏はこうした変化を「銀行サービスの本質回帰」と語る。

 「テクノロジーが単純作業を引き受けることで、行員は人間にしかできない対話と信頼構築に集中できるようになりました。加えて、アプリ内でも『アドバイス配信』機能を通じて、お客さま一人ひとりに最適化された情報を届けられるようにしています」

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この記事の著者

酒井 真弓(サカイ マユミ)

ノンフィクションライター。アイティメディア(株)で情報システム部を経て、エンタープライズIT領域において年間60ほどのイベントを企画。2018年、フリーに転向。現在は記者、広報、イベント企画、マネージャーとして、行政から民間まで幅広く記事執筆、企画運営に奔走している。日本初となるGoogle C...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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