日立ソリューションズは、コネクタの開発や製造、販売事業を展開するイリソ電子工業が、国内外の14拠点を一斉に新システムに移行するビッグバン方式で、ERPを「Microsoft Dynamics 365 」(以降、Dynamics 365)に刷新したことを発表した。
イリソ電子工業は、自動車の電動化および、自動運転が普及する時代を見据え、事業規模の拡大に備えるため経営体制の強化に取り組んでいる。これまで利用してきたオンプレミスのERPは、グローバルなビジネス展開に即した管理会計や業務オペレーションの統一が不十分で、BCPやDRの懸念があったという。加えて、国内外の5つの生産拠点と9つの販売拠点をつなぐ情報共有基盤がなく、経営データの可視化も困難だった。そこで、新ERPの要件の一つを、企業の成長に合わせてリソースを拡張できるクラウド型であること定めたという。その結果、「Power BI」や「Microsoft 365」との親和性が高いDynamics 365の導入を決めたとしている。
同社は、Fit to Standardの思想に基づき、新ERPの機能に合わせ業務オペレーションを統一し、カスタマイズは必要最低限に抑える方針で導入を進めた。新ERPの構築は2021年5月から開始し、全拠点で一斉に移行した。現在は約600ユーザーが利用している。また、ERPの一斉刷新と同時に、グローバルで業務オペレーションを統一し、内部統制も強化。これにより、グループ全体の経営データを可視化できるようになったという。

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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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