八子知礼氏に聞く、製造業DXのその先──宇宙ビジネスまで見据えた「AI×専門フレームワーク」の長期戦略とは?
INDUSTRIAL-X 代表取締役CEO 八子知礼氏 インタビュー
AI×専門フレームワークが描く未来── 製造業から宇宙ビジネスまで、産業構造変革の長期戦略
──JAXAとのプロジェクトや宇宙ビジネスへの参入についても教えてください。
八子:実は我々は2020年に「スペースツイン」というコンセプトを掲げていました。デジタルトランスフォーメーションを進めてデジタルツインになった次は、そのデジタル空間上で再現できたものを宇宙空間上で再現するということです。
2020年に社外取締役として白坂成功先生(Synspectiveファウンダー)をお迎えしています。中長期的には、EV(電気自動車)になってくると、特に自動車産業や金属加工業で金属を扱う人たちの仕事がなくなると予想されます。それが2035年から2040年にかけて起こるので、その人たちが次にチャレンジするビジネスが宇宙だと我々は考えています。
金属加工業の人たちを宇宙ビジネスに参画させるプラットフォームを作っていきたいと考えており、これも国策に合致した取り組みです。今年3月からJAXAのプロジェクトも始まっており、着実に前進しています。
──最後に、今後INDUSTRIAL-Xが目指す方向性と読者へのメッセージをお願いします。

八子:我々は「変革を仕組みに、仕組みを力に」という理念のもと、産業構造を変革するプラットフォームカンパニーを目指しています。企業変革が特定の企業に留まらず、業界全体の仕組みや競争構造を変えていくことが我々の使命です。
現在、世界3大AI企業(OpenAI/DeepMind/Anthropic)が「AGI(汎用人工知能)は5年以内」と予測しています。2025年内にAI活用基盤構築を始めないと、AGIショックに備えられません。この機を逃すと、競合他社に「自動化・省人化」の大波で大きく後れを取るリスクがあります。先行成功企業は生産性を10〜100倍に増強してくるでしょう。
我々が提供するInduStudyやDX plusなどのツールを活用いただき、企業の皆様とともに、この大きな変革の波を乗り越え、さらには宇宙ビジネスという新たなフロンティアまで見据えた産業構造変革を実現していきたいと考えています。
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京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)
ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在はフリーランスとして、エンタープライズIT、行政情報IT関連、企業のWeb記事作成、企業出版支援などを行う。Mail : k...
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