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週刊DBオンライン 谷川耕一

勝者はSalesforce、AI時代の主役は「データ」へ Informatica争奪戦で業界再編は?

単なる買収劇に留まらない、「データ覇権」をめぐる戦いの幕開けに

 生成AI、そして自律型エージェントAIの登場が、ビジネスを一変させようとしている。企業の競争優位性は、もはやアプリケーションの機能ではなく、その根幹を支える「データ」そのものへとシフトしている。この地殻変動を象徴するのが、SalesforceがIBMとの争奪戦の末に獲得した、データ管理のトップベンダー、Informaticaの一件だ。これは単なるM&Aではない。AI時代のデータ覇権を巡る、新たな戦いの幕開けといえる。この買収劇を起点に、今後の業界再編、企業が取るべき針路について考察してみた。

ローカルLLMも追い風に 今、データ管理が「戦略的資産」となる

 生成AIやエージェントAIが能力を最大限に発揮するための絶対条件は、質が高く、信頼でき、文脈を理解したデータにリアルタイムでアクセスできることだろう。しかし、多くの企業データは、SaaSやクラウド、オンプレミス環境に散在し、サイロ化していることが現状だ。これがAI活用における最大の障壁ともいえる。この課題解決の鍵を握るのが、「マスターデータ管理(MDM)」「iPaaS(Integration Platform as a Service)」のようなデータ管理のソリューションだ。

 マスターデータ管理は、顧客や製品といった重要データの「信頼できる唯一の真実」をAIに提供することに寄与する。また、iPaaSは散在するシステムをつなぎ、データをスムーズに流通させる「パイプライン」として機能するものだ。AIモデルへの学習データの供給から、AIが生成したインサイトの業務システムへの書き戻しまで、AI活用における「動脈」と「静脈」の役割を担い、その信頼性と速度がビジネスの応答性を左右するといっても過言ではない。

 また、データウェアハウスやビッグデータ活用の際にも盛んに指摘されていたように、「ゴミを入れれば、ゴミが出てくる(Garbage In, Garbage Out)」の原則は、当然ながらAI活用にも当てはまる。ハルシネーション(もっともらしい嘘の出力)への懸念が高まる中、この原則の重要性はかつてないほど増している。

 もう一つのトレンドが「ローカルLLM」の動きだ。セキュリティやコンプライアンス、ガバナンスの確保を理由に、手元の自社環境でLLMを運用するケースも増えてきた。ローカルLLMの実現には、クラウドとオンプレミスをシームレスに連携させる“ハイブリッドなデータ管理”能力が、これまで以上に求められることとなる。

 このようにデータ管理基盤は、もはや単なるITインフラではない。企業のAI戦略そのものを左右し、競争優位性を生み出す「戦略的資産」へとその価値を変えている。

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Salesforceの狙いは「AI CRM」の完成 IBMの思惑は「watsonx」の強化

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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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