Deelは、総額3億ドルの戦略的なシリーズEラウンド資金調達を完了したと発表した。
同ラウンドは、新規投資家のRibbit Capital、パートナーであるAndreessen HorowitzおよびCoatue Managementがリードし、General CatalystやGreen Bay Venturesなども参加している。今回の資金調達により、Deelの評価額は173億ドルに達したとのことだ。

Deelは、9月に3年連続となる黒字化を達成し、月間収益1億ドルに到達。また、2025年初頭には年間経常収益(ARR)が10億ドルを突破したという。現在、150ヵ国以上で事業を展開し、3万7000社以上の企業と150万人にサービスを提供しており、年間で総額220億ドルに上る給与計算を取り扱っているとした。
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同社は今回調達した資金を、製品能力の強化とグローバル展開を目的とした戦略的買収の加速に充当するという。また、自社システムとオペレーションの基盤構築にも重点的に投資を継続し、2029年までに100ヵ国以上で自社による給与計算(ネイティブペイロール)の提供を目指すとしている。さらに、AI分野のイノベーションを推進し、人事・給与計算スイート全体の自動化を強化するとともに、トップクラスのAI人材の獲得にも注力するとのことだ。
Deelの成長はすべての事業セグメントと製品ラインに及んでおり、主な実績は次のとおり。
- 米国向け製品(PEOおよび米国給与計算):1,500%成長
- 人事(HR)関連製品:600%成長
- グローバル給与計算:450%成長
- Deel Immigration/Deel IT:それぞれ220%、410%成長
- 複数製品の利用率:3つ以上の製品を利用する顧客は480%、4つ以上では1,200%増加
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