ちゅうぎんフィナンシャルグループは、セールスフォース(Salesforce)が提供する金融サービス業界向けCRM「Agentforce Financial Services」の導入を決定した。システムは2027年1月に稼働開始予定だという。
これにより、ちゅうぎんフィナンシャルグループは顧客データの一元化と営業担当者の活動を支援する仕組みを構築することで、顧客への提供価値の向上と営業力の強化を目指すとしている。
導入にあたっては、製品と業種に関する専門知識とアドバイザリーサービスを提供し、実践的な実装業務を支援するSalesforce Professional Servicesと協業し、Salesforceの導入戦略を支援したとのことだ。
ちゅうぎんフィナンシャルグループでは、Agentforce Financial Servicesを主に営業部門で導入する計画としており、顧客のライフイベントや経営課題に基づいたパーソナライズされた提案活動に利用されるという。具体的には、顧客情報の一元管理、商談や活動履歴の体系化、次に取り組むべきアクションの推奨機能などが活用され、営業プロセス全体の可視化と効率化が図られるとしている。
Agentforce Financial Servicesの導入により、同社は以下の効果を見込んでいるという。
- 顧客データの統合と生成AIの活用による営業力強化:複数のシステムに分散していた顧客データを統合し、包括的な顧客情報の把握を実現。これにより、顧客の資産状況や取引履歴を分析し、最適なタイミングで顧客一人ひとりに寄り添ったコンサルティング提案が可能に。また、成功事例に基づいた体系化されたプロセスをシステムに実装し、そのプロセスに沿って活動することで、個人のスキルに依存しない高品質な営業体制が維持される。加えて、生成AI機能により、顧客理解の高度化と情報収集の効率化を実現し、より多くの時間を顧客対応や戦略的な提案活動に充てられるようになる
- 金融機関業務に特化した機能と柔軟な拡張性:金融サービス業界向けに特化して開発されたプラットフォームであり、定期的なバージョンアップにより最適化された機能を利用することが可能。また、ノーコード/ローコードツールによる開発環境を提供しており、プログラミングの専門知識がなくても、外部環境の変化に応じて銀行内で迅速に対応ができるため、開発のリードタイムの短縮とコストの削減が可能
- グループ全体の情報共有による営業体制強化:グループ内各社が共通の顧客データベースを活用し、取引情報や営業活動に関するデータを一元管理。これにより、グループ内での連携が円滑になり、顧客ニーズへの迅速かつ総合的な対応が可能に
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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