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小笠原村で気象災害軽減に向けたプロジェクト協定、AI気象予測の社会実装目指す

 ウェザーニューズは、小笠原村および東京都小笠原支庁と、小笠原村の気象災害軽減を目的とした「小笠原を最も気象観測密度が高い気象DX先進エリアへ」プロジェクトの協定を締結した。

 同協定は、東京都が実施する「地域課題解決型スマート東京普及促進事業」を活用した取り組みで、近年増加傾向にある豪雨被害の軽減、および小笠原域における気象予測の精度向上を目指すものだという。

 小笠原村は気象庁が設置・運用する気象レーダーの範囲外、かつアメダス(地域気象観測システム)が父島の1地点のみということもあり、降水補足率が全国平均に比べて低い傾向があるとのことだ。令和5年には母島において、事前に降雨を予測できず発電所や商店の浸水被害が発生し、近年増加傾向にある豪雨被害に対する備えの必要性が高まっているという。

 同プロジェクトでは、ウェザーニューズが保有するゲリラ雷雨発生前の雲を自動判定するクラウドカメラ「ソラカメ」や、日本で初めて補完観測の予報業務利用の承認を取得した高性能気象IoTセンサー「ソラテナPro」を父島、母島に多数設置し、小笠原村の気象環境を高密度に観測できるインフラを構築するとしている。観測されたデータは、小笠原村の職員、島民への通知やウェザーニューズのAIを活用した解析に活用し、小笠原の気象予測の精度向上に役立てていくとのことだ。

 また、同プロジェクトは小型気象センサーやカメラを活用した、気象レーダーによらないAI気象予測を社会実装するもので、従来の気象レーダーや観測機の設置費用や運用費に比べて、低コストで実現できる特徴があるという。

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