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待ったなし!「新リース会計基準」対応への一手

全国186拠点・グループ13社のナックが「新リース会計基準」適用を進行中、その課題とアプローチは?

「システム×専門家×BPO」で挑む

 2027年4月からの適用が迫る「新リース会計基準」。多くの企業が同改正の複雑さとリソース不足に頭を悩ませる中、宅配水のクリクラ事業などを展開するナックは、システムとコンサルティング、BPOを融合させたアプローチで適用準備を進めている。

「新リース会計基準」迫る ナックは適用をどう進めているのか

 2027年4月から「新リース会計基準」が適用される。これまでの会計基準では、一定の要件を満たすオペレーティング・リースについては、オフバランス処理が認められていた。しかし、国際的な会計基準(IFRS第16号)との整合性を図り、企業の財務状況の透明性を高めるという目的から、新リース会計基準では原則として「オンバランス処理」が求められるようになる。担当者にとっては、契約書の洗い出し、リースの識別、割引率の計算、そしてシステム対応を強いられる重いテーマといえるだろう。

 こうした大きな波が押し寄せる中、対応に向けて動き出している企業がある。ダスキンのフランチャイズ事業を祖業とし、宅配水のクリクラ事業、建築コンサルティング事業、化粧品・健康食品の通販、そして住宅販売など、多岐にわたる事業を展開するナックだ。

 同社はグループ全体で13社を抱えており、そのグループ会社の経理業務や一部のバックオフィス業務を「シェアードサービス室」という専門部署が一手に担っている。全国に約186拠点を設け、それにともなう事務所や駐車場、社用車など、リースに該当しうる契約は無数に存在する[1]

 新リース会計基準への対応が多くの企業にとって“悩みの種”となっている最大の理由は、その複雑性と業務量の膨大さにあるだろう。社内に散在するすべての賃貸借・リース契約を収集し、それが新基準におけるリースに該当するかどうかを判定する識別作業が必要である。また、リース期間の合理的な見積もり、適切な割引率の算定、税効果会計や消費税の処理など、これまでのExcelなどによる手作業だけでは太刀打ちできない高度な判断と作業量も求められるため、人手不足に悩んでいる状況下でのハードルはより高い。

 シェアードサービス室で室長を務める林宣宏氏は、2025年の初頭から情報収集を開始。「書籍を読んだり無料のセミナーに参加したり、とにかく情報を集めました。法令や監査法人との対応、財務諸表に対するインパクト、論点整理……どれも重く受け止めてしまい、どこから手をつければいいのか迷子になってしまうような感覚でした」と当時を振り返る。

株式会社ナック 経理部 シェアードサービス室 室長 林宜宏氏
株式会社ナック 経理部 シェアードサービス室 室長 林宣宏氏

 また、社内体制にも課題があった。シェアードサービス室では、林氏を含めて約6名体制でグループ各社の膨大な請求書や給与計算などを処理している。月に2,000枚ほどの請求書が発生し、他業務を含めると手一杯の状況だった。当然ながら、新リース会計基準の適用に対する準備も進んでいるとは言えず、「何から手をつけたらよいかわからない」という空気が漂っていたという。

 「日常業務に追われてリソースが割けない状況でした。そこで、入社したばかりで比較的動きやすかった私が旗振り役として進めることになりました」と林氏。限られた社内リソースと専門知識の限界、この現実を直視した林氏は、自社の力だけで乗り切ることは難しいと早期に決断する。

 「経理だけでは、新リース会計基準の適用を担えないと感じていました。そこで、一緒に伴走してくださる専門家を探し、システムの導入も本気で進めなければマズいと考えました」(林氏)

 こうして、ナックでは専門家の起用、システムの積極的な活用を模索することとなった。

[1] 拠点数・会社数は、2026年3月31日時点の情報

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ナックが比較検討したのは「システム・コンサル・BPO」の複合的アプローチ、そのねらいは

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この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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