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待ったなし!「新リース会計基準」対応への一手

2027年「新リース会計基準」強制適用へカウントダウン マネーフォワード経理部から学ぶ「4つの要諦」

監査法人との連携は前倒し、決算繁忙期は回避する……2年前倒しの早期適用事例をひも解く

 2027年4月より強制適用となる「新リース会計基準」。マネーフォワードでは、IFRSへの対応経験を持つグループCAO(Chief Accounting Officer)が中心となり、早期適用を実現している。

プロダクト開発と経理実務の「完全並行」プロジェクト

 2027年4月より強制適用となる新リース会計基準に対し、多くの企業が準備段階にある中、国内SaaS大手のマネーフォワードは2025年11月期からの早期適用に踏み切った。この決断を主導したのは、同社 グループCAOを務める松岡氏。ソニーで約21年間、IFRS導入や大規模システム導入のプロジェクトリーダーを務め、IFRS16号の対応プロジェクト経験をもつ人物だ。

 一般的に会計基準の早期適用は、比較対象となる他社の開示事例が乏しく、誤った開示をした際のリスクが高いこともあり、敬遠されがちだ。松岡氏自身も「これまで早期適用しようと思ったことは一度もなかった」と語る。今回、あえてその道を選んだ背景には、自社プロダクト「マネーフォワード クラウド」の開発に、経理部自らがユーザーとして深く関与するという同社独自の文化があった。

 松岡氏は「経理部としての知見をプロダクトに反映できる、その価値は高い」とその意義を強調する。今回の新リース会計基準への早期適用にあたっても、経理部が直面した課題や必要な機能を開発チームにリアルタイムでフィードバックし、自社の「クラウドリース会計」や「AIリース判定」といった新機能開発と並行して実務対応を進めている。

マネーフォワード株式会社 執行役員 グループCAO(Chief Accounting Officer)松岡俊氏
マネーフォワード株式会社 執行役員 グループCAO(Chief Accounting Officer)松岡俊氏

 早期適用のプロジェクトが本格始動したのは2024年9月頃、適用開始を目指した2025年12月までの約1年間をかけて実行された。まずは、CPAラーニングなどの動画教材を活用して経理部メンバーの知識水準を引き上げると同時に、早期適用が及ぼす影響額の試算や監査法人との協議、さらにはIRや税務、予算策定チームといった多岐にわたるステークホルダーとの調整も同時並行で実施。特に新リース会計基準の適用は「EBITDA」などの経営指標にも影響するためCEOやCFO、銀行対応を含めた綿密なコミュニケーションが不可欠だったとする。

 さらに同社は、海外拠点を含めて数十社のグループ会社を抱えている状態だ。参考にすべき他社事例もない中、なぜ今回の早期適用に成功したのか。そこには従前から取り組んできた「経理DX」の効果が大きい。

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2年前倒しの早期適用に成功、その秘訣は? 留意すべき「4つの要諦」

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この記事の著者

岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)

1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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