AC電源アダプタ界の現状
電源から電気というエネルギーを頂戴するには、コンセントの差し込み口、ケーブル、パソコンやタブレット、スレート端末などへの接続口、そして電源電圧を下げて調整をする機器が必要である。そう、「AC電源アダプタ」が必要なのである。しかし、AC電源アダプタほど標準化されていない仕様はないことを、ご存じであろうか。
USB接続だって、インターネット接続だって、RGB接続だって、HDMI接続だって、テレビのアンテナ接続だって、古くはRS232C接続だって、SCSI接続だって、ほかにも蛍光灯の接続だって、電球の接続だって、乾電池の接続だって、みんなみんな標準化されているのにもかかわらず、AC電源アダプタには標準が存在しないのである。コンセントの形状は国や地域ごとに標準化されているのに、AC電源アダプタは、形状、ケーブルのデザイン、電流と電圧のすべてが標準化されていない。この現状を我輩は見逃すことができなかった。
携帯電話への充電やら、USBハブの電源やら、LANハブの電源やら、ゲーム機やら、シェイバーやらだいたいの家電機器におなじみのACアダプタである。しかし、形状、電流と電圧はバラバラである。おまけに、この形状は黒い箱部分の付け根にあるケーブルが断線しやすいし、たくさん連なるACタップには複数を差し込みづらい。それなりに問題だらけなのである。