アシストが「Calpont InfiniDB」日本語版を提供へ
米国のCalpont Corporationが提供する「Calpont InfiniDB」は、高速/シンプル/スケーラブルを謳い文句にする、かなりお得感のある商用データベースです。このInfiniDBの日本語版をアシストが3月2日より提供を開始します。"データベースプロフェッショナル"を目指すと公言しているアシストは、ここ最近、データベース関連の取扱製品を拡充する方針を採っており、Calpontとも総代理店契約を締結、今回の日本語版提供に至っています。
InfiniDBはスケールアップとスケールアウト、どちらを選ぶこともできるという特徴をもっています。どちらを採用してもリニアにスケールできるという点が最大の魅力でしょう。1コアのライセンスが90万円という価格も商用データベースとしてはかなりお安い感じです(保守は別)。高速分析用データベースは今後、ますます競争が激化すると思われますが、アシストがサポートを表明したことで、InfiniDBは国内市場で優位なスタートを切れたと言えそうです。
日本こそがデータサイエンティストのリーダーに - EMCジャパン
2月22日、EMCジャパンが発表した"ビッグデータ分析のプロ育成トレーニング"は、これもバズワードになりかけているデータサイエンティストを育てるためのプログラム。この説明会のために来日したGreenplum創業者のスコット・ヤラ氏は「データサイエンティストのスキルは業界を変える力をもっている」と断言しています。同氏によれば、リーマンショックで米国の金融機関が破綻したのは「情報を正しく分析する能力に欠けていたから」とのこと。ビッグデータから価値のある情報を分析して提供できるのは、訓練されたデータサイエンティストのみ、という同社の考え方がユニークですね。
「日本はデータ分析において大きなチャンスを有している。グローバルレベルでデータを分析する専門のエンジニアが求められているが、日本こそはエンジニアリングに強い国。データサイエンティストとしての真のリーダーになってほしい」と日本に期待するヤラ氏。その期待に応えることは可能なのでしょうか。
サイベース、R言語へ対応を発表
脚光を浴びるデータサイエンティストという職業ですが、対で語られることが多いのが統計/解析用の言語であるR言語です。最近はビッグベンダの分析用アプライアンスに搭載されることも増えてきたR言語ですが、金融市場で大きな顧客を抱えるサイベースもR言語への対応を2月21日に発表しています。同社の金融市場向けデータ分析プラットフォーム「Sybase RAP」がR言語のライブラリをサポート、トレーディングにおける戦略立案やリアルタイム分析に大きく貢献するとしています。
サイベースは同日、同じく金融市場向けにリアルタイムのデータ分析エンジン「Sybase Aleri Event Stream Processor 5.0」を発表しています。サイベースが得意としているストリーミングデータ処理をさらに強化した製品で、現場のトレーダーが新しいアルゴリズムをどんどん書き換えていくことを支援します。現在、世界の金融市場はアルゴリズムトレーディングが主流であり、速く、スマートに、かつインテリジェントに、という方向性をますます強めているとのこと。つねに流れ続ける取引データに、いかに有効なアルゴリズムを当てはめることができるのか、現代のトレーディングはAleriのようなリアルタイムエンジンの精度と速さに勝負の行方が委ねられているようです。