JPOUG設立のきっかけは「孤独なオラクル技術者を救え!」
自然発生的に10名ほどのメンバーが集まり、2011年6月から活動を開始しているJPOUG。代表はOracle ACEでもあるインサイト・テクノロジーの新久保浩二氏が務めている。「代表といってもとりあえず名前だけです(笑)」と新久保氏。月に1、2回くらいの頻度で、日本オラクルの一室を借り、テーマを決めた勉強会やユーザー会としての活動報告を行っている。日本オラクルの社員がオブザーバーとして参加することもあるが、彼らが意思決定などには参加することはない。「オラクル製品のすごい使い手たちの討論を横でこっそり聞かせてもらって勉強しています」とはあるオラクル社員の弁。
そもそもの設立のきっかけは? との質問に答えてくれたのは、新久保氏とともにサポートエンジニアとしての豊富な実績でもってJPOUGの活動を引っ張る日本ヒューレット・パッカードの諸橋渉氏。
「オラクルにかかわる技術者として、オラクルに関してざっくばらんに話せる場所が欲しかった。現場で孤独な思いを感じているオラクル技術者はものすごく多い」。
オラクル製品、とくにOracle DBといえば国内で最も普及しているデータベースである。技術者の数も多いはずだし、1つのプロジェクト内に数名のDBAがいるイメージがあるのだが…
「それは誤解。これだけオラクルが普及しているのに、オラクル技術者の"周囲にデータベースの話をできる人がいない"という声はすごく多い。だからこそ、技術者どうしの交流の場をもちたかった」(諸橋氏)
メーカーの仕掛けではなく、ユーザーや技術者がオラクル製品の良い点も悪い点も自由に議論できるスペースを作ろう―JPOUGは現場で苦労してきた技術者たちのそうした思いから結成された。