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NECによる資生堂「Beauty & Co.」システム基盤構築~「美と健康」をテーマに顧客接点を拡大

日本の化粧品メーカーのトップブランドである資生堂。新たなチャネルの創出を目指し、女性の「美と健康」をテーマにしたWebサイト「Beauty & Co.(ビューティー・アンド・コー)」を構築した。多様な企業とのコラボレーションにより付加価値を高め、顧客接点を拡大。そこからブランドの世界観への理解醸成を促し、実店舗を含めたビジネス拡大につなげていくことが狙いだ。サイトの会員や参加企業からは好意的な意見が寄せられており、新しい取り組みに期待が高まっている

事例のポイント

【課題】

・新たな顧客接点チャネルの創造を目指し、多くの企業が参画するコラボレーションサイト「Beauty & Co.」の立ち上げを計画。将来的なビジネス拡大、サービス拡張を見据えたシステム基盤の実現が必要だった。

・様々な企業とのコラボレーションを実現する「Beauty & Co.」の構築には、複数の企業とのサイト接続や、ソリューションパートナーとの連携が求められる。その中で納期と品質を担保するには強力なプロジェクトマネジメント力が必要だった。

【成果】

・NECのクラウド型ECパッケージ「NeoSarf/EC」の活用により、柔軟性・拡張性の高いシステム基盤を実現。多様なコンテンツのシームレスな連携が可能になったほか、会員や参加企業の増大にも柔軟に対応可能。

・NECが他のパートナーとの調整や技術課題の解決に尽力したこともあり、プロジェクトは円滑に進行。高品質のシステム基盤を予定通りカットオーバーし、「Beauty & Co.」のスムーズなサービスインを実現した。

新たなビジネスモデルを支えるチャネルの創出を目指して

 2012年度に創業140周年を迎えた資生堂。長年にわたり日本の化粧品技術と文化をリードする国内化粧品メーカーだ。そのブランド力を支えているのが、深みのある価値づくり。単に商品を提供するだけでなく、店舗でのカウンセリングや有益な美容情報の提供などに努めている。

 しかし、近年は販売チャネルの多様化に加え、顧客の消費行動が多様化。「店舗に来店されることをためらわれる方もいらっしゃいます」と同社の笹間 靖彦氏は話す。そこでブランドの世界観や商品価値をより深く理解してもらうため、Webを使った新しいビジネスモデルの構築に取り組んだ。

株式会社 資生堂
国内化粧品事業部 デジタルビジネス開発部長
笹間 靖彦氏
株式会社 資生堂 国内化粧品事業部 デジタルビジネス開発部長 笹間 靖彦氏

 新ビジネスモデルは「美と健康」に関する企業と専門家によるコラボレーションサイト「Beauty & Co.(ビューティー・アンド・コー)」、総合美容サービス「watashi+(ワタシプラス)」という2つのサイトと実店舗網で構成されている。資生堂がこれまで出会えていなかった新しいお客さまとの出会いの創出に重要な役割を担うのが「Beauty & Co.」だ。「多くの企業や専門家が『美と健康』をテーマに連携することで、単独の企業だけでは網羅できない多面的な情報を提供し、付加価値の高いチャネルの創出を目指しました」と笹間氏は話す。

 すでに同サイト上では、業種業態を超えた企業同士のコラボレーションによる多数の限定商品や、美容をテーマにした宿泊プランの提供、メーキャップセミナーなどを実施。その他、専門家や会員による様々な参加型コンテンツやソーシャルメディアによるコミュニケーションなどを行うことで、その情報価値を高めている。 

Beauty & Co.(ビューティー・アンド・コー)
Beauty & Co.(ビューティー・アンド・コー) http://www.beauty-co.jp/

深い業務理解に基づく提案と、それを実現する技術力の高さを評価

株式会社 資生堂
国内化粧品事業部 デジタルビジネス開発部 課長
熊谷 健二氏
株式会社 資生堂 国内化粧品事業部 デジタルビジネス開発部 課長 熊谷 健二氏

 このように「Beauty & Co.」は、多くの会員や企業、専門家を結びつける“新たな出会い”を提供する場。それをシステムとして具現化していくためには、様々な要件が求められた。

 「将来的なビジネス拡大、サービス拡張に備えた拡張性はもちろん、コンテンツ管理や会員管理、ポイント管理など複合的な機能を網羅しつつ、新たに必要になったときには追加し、不要になったときには削除できるような柔軟性も必要です。さらに、大規模なアクセスでもシステムが安定稼働することや、低コスト・短納期で機能が開発できることも重要な要件でした」と同社の熊谷 健二氏は話す。

 このシステム基盤を構築するパートナーとして、同社が選定したのがNECだ。

 「NECは資生堂が考えるコンセプトや方向性を正しく理解し、それらを具現化する方法をわかりやすく可視化した上で提案してくれました」と笹間氏は説明する。

 提案を実現する技術力の高さも大きな評価ポイントだった。「Beauty & Co.」は各企業のシステムやWebサイトと連携を図り、多種多様なコンテンツを提供するため、様々な機能や技術要素の組み合わせが欠かせない。

 「これに対し、NECは、コアとなるシステム基盤に柔軟性・拡張性に優れたクラウド型のECパッケージ『NeoSarf/EC』を活用。これをベースに様々な外部Webサービスと柔軟に連携することで、新たな技術を取り込めるような提案をしてくれました。また、サイト構築には他社のASPサービスを利用することも想定しており、豊富なシステムの構築・運用実績があるNECであれば、プロジェクトマネジメントでも大きな推進力を発揮できると判断しました」と熊谷氏は語る。

導入ソリューション
多様な機能部品を組み合わせ、柔軟なシステム基盤の構築が可能
多様な機能部品を組み合わせ、柔軟なシステム基盤の構築が可能

 今回、資生堂に導入された「NeoSarf/EC」はECシステムを構築する際に必要な基本機能をクラウドサービスで提供するソリューション。SOA(疎結合化)指向のアプリケーションとして構成されており、必要な機能部品を柔軟に組み合わせることで、多様なニーズを満たすシステム基盤を短期間で開発できる。

 資生堂に対しては、商品情報表示・商品検索などの“フロント機能”、商品管理・顧客機能などの“バックオフィス機能”、ログ管理・アクセス権限管理などの“共通機能”に加え、アフィリエイト管理機能や資生堂独自のポイント管理機能などを構築。さらにCMS(Content Management System)やメール配信サービスなど様々な外部Webソリューションを連携させることにより、「Beauty & Co.」の立ち上げに貢献した。

企業コラボによる新たな価値創出に大きな期待

 「Beauty & Co.」は2012年4月よりサービスをスタート。「開始後は大きなトラブルもなく、安定稼働しています。多くの企業様や会員様が関係するサイトだけに、安定性と信頼性を確保できたことに非常に満足しています」と笹間氏は述べる。

 変化への対応力を確保できたことも大きなメリットだ。集客力を高め、消費者との関係をさらに深化させるにはトライ&エラーの繰り返しが欠かせない。会員数や参加企業の増加にも柔軟に対応する必要がある。「その点『NeoSarf/EC』は必要な機能部品やリソースを追加することで段階的にシステム基盤を強化できます。変化に対してスピーディかつ柔軟に対応できるので、新しい企画やコラボレーションにも積極的に取り組み、サービスを進化させていくことができます」と熊谷氏は語る。

ビジネスモデルの確立に向け、会員と参加企業の拡大を目指す

 今後は、より魅力的なコンテンツ展開を通して「Beauty & Co.」の会員および参加企業の拡大を目指す。それが「Beauty & Co.」の価値を向上させ、新たなビジネスモデルの可能性が広がっていく。

 そのためには、システム基盤の安定運用も不可欠な要素。「NECには今後も新たなビジネスモデルを支えるシステム基盤の安定運用に向け、最適な提案とサポートを期待しています」と最後に笹間氏は語った。

 【ビジネスモデルの構築をシステム面からサポートし、PM力を発揮】

 

 「Beauty & Co.」は企業と消費者との長期的なリレーションを形成するための新しい顧客接点チャネル。NECはこのビジネスモデルの仕掛けと狙いを正しく理解し、システムへの落とし込みまで含めて具体的な提案を行いました。その際重視したのは、“システムありき”ではなく、ビジネスモデルの構築と実践のために“システムはどうあるべきか”という点です。その提案力と実現力が高く評価されたのではないでしょうか。

 システム基盤については品質とセキュリティに徹底的にこだわりました。「Beauty & Co.」の構築にはNEC以外にも複数のパートナーが参画していましたが、パートナーの主張する性能と実際の性能が一致しないこともありました。また多数の参加企業が1つのWebサイト上でコラボレーションするため、会員の個人情報の管理も重要な要件です。

 これらを実現するため、常に早め早めに技術課題を洗い出し、その解決に向けてプロジェクト全体の調整を図りました。また、NeoSarf/ECが拡張性・柔軟性に富んだソリューションであり、開発が容易であることも、プロジェクトを予定通りに進行できた1つの要因だと思います。

NEC
流通・サービス業ソリューション事業本部 流通業ソリューション事業部
プロジェクトマネージャー
市田 悦大
NEC 流通・サービス業ソリューション事業本部 流通業ソリューション事業部 プロジェクトマネージャー 市田 悦大
NEC
流通・サービス業ソリューション事業本部 流通業ソリューション事業部 主任
政岡 凡方
NEC 流通・サービス業ソリューション事業本部 流通業ソリューション事業部 主任 政岡 凡方
プロフィール

 株式会社 資生堂

 所在地:東京都中央区銀座7-5-5

 創業:1872年

 資本金:645億円(2012年3月31日現在)

 売上高:6824億円(連結、2012年3月期)

 従業員数:3万2595名(2012年3月31日現在)

 事業概要:「美しさを創り出す」をグループスローガンに掲げ、化粧品の製造・販売を通じ、美しい生活文化の創造に貢献する。革新的な取り組みにも挑戦し、新たな需要の創造と既存店舗網の活性化を進める。それに加え、グローバル展開にも積極的に取り組む。現在はヨーロッパ、アメリカ、アジアなど世界各地で事業を展開。アジアを代表する化粧品ブランドとしてグローバルプレイヤーを目指す。

 URL:http://www.shiseido.co.jp/

関連リンク

NECのクラウド型ECパッケージ「NeoSarf/EC」
 

・お問合わせ

 NEC 

   流通・サービス業サービスソリューション推進本部

 E-mail: sales-ecpf@ecpf.jp.nec.com

 Tel: 03-3456-6175

 

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https://enterprisezine.jp/article/detail/4200 2012/09/20 15:33

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