SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

DB Press

ノーチラス神林氏が語る、次世代データベースの大競争時代の現状


 去る7月15日、db tech showcaseにてノーチラステクノロジーズの神林飛志氏が次世代データベースについて、特に分散データベースの将来について動向を解説した。ここでは本題に関わる部分を紹介する。

エンタープライズの逆襲

ノーチラステクノロジーズ 神林飛志氏
ノーチラステクノロジーズ 神林飛志氏

 まずは現状認識から。ムーアの法則(CPUの微細化)は限界に来つつある。1つのCPUで伸び悩むなら複数束ねればいいという発想から、メニーコア化が進んでいる。結果的に複数のサーバーノードを集約するという流れになる。

 当初はHadoop、そしてSparkなどオープンソースを中心に分散処理技術が出てきていたところ、神林氏は「いまはエンタープライズが逆襲してきている」と指摘する。マイクロソフト、オラクル、SAPがIntelの次世代アーキテクチャであるRSA(注:現在ではRSDという言い方になっている)で集約化を進めてきている。ただしラックスケールアーキテクチャだと設定などが難しくなるため「徐々にアプライアンス化に進む」と神林氏は見ている。マイクロソフトやオラクルのようにクラウドサービスを提供しているところはクラウドに実装していくことになるという。

 過去に比べると、近年では分散データベースでもトランザクションが現実に利用可能となるほど技術発展が進んでいる。目標はRDBの置き換えで、まず、クエリの最適化については、コストベースとなるところは現状のRDBと同じ路線であるものの、単ノードではなく分散化した状態だとコスト計算量が増大するため、工夫が必要なところ。

 というところで、本題となる将来予想に移る。テーマはトランザクション。神林氏は「IT技術のなかで最も理論化されている機能」だそうだ。基本はMVCCとなる。問題はコミットプロトコル。当初はSSIが有力だったものの、近年ではSILOが登場してきた。いずれもOCC(楽観処理)で高速バスを必要とする。

 直近ではスケールアップ優先のSILOやFoedus、スケールアウト優先のFaRMがある。後者はマイクロソフトが進めており、まだ知名度は高くないものの「注目してください」と神林氏は強調する。両者の違いはネットワークをまたぐかどうか。どちらの方向に倒れるかどうかは「個人的には中間に行くんじゃないかな?と考えています」と神林氏。

次のページ
分散データベース理解の鍵、SILO

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/8466 2016/10/07 10:50

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング