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CIOの共通の悩みを解決する、アクティフィオのデータ保護ソリューションとは?

 企業のIT部門が共通して抱えている課題が、バックアップや災害対策をどうするかという問題だ。だが、バックアップを全くとっていない企業はいないだろう。バックアップで重要なのは、いま行っているバックアップで大事なデータが守られているのか、さらには災害などのトラブル時にもすぐに復旧ができるのかどうかだ。胸を張って「我が社は何も問題ない」と言えるCIOは少ないだろう。そんなバックアップや災害対策に対して、データ仮想化という新しいテクノロジーで解決策を提供しているのがアクティフィオだ。アクティフィオ ジャパンのソリューション・アーキテクトである高峰康氏に話を訊いた。

CIOの共通の悩みを調査し、その課題を解決するために起業

アクティフィオ ジャパンのソリューション・アーキテクト 高峰 康氏
アクティフィオ ジャパン
ソリューション・アーキテクト 高峰 康氏

Q:まずはアクティフィオという会社の設立経緯を教えてください。

高峰:アクティフィオは2009年に設立しました。その前の2007年くらいからステルスで活動を開始しています。CIOがどんな悩みを持っているかを調査し、その結果を解決する会社を作ったのです。調査から浮かび上がった共通の課題はデータの管理でした。これをコピーデータという形で管理するのがアクティフィオのソリューションです。それでバックアップと災害対策に、効率的に対処できるようになります。ストレージベンダーのEMCは、アクティフィオのようなソリューションに対応するために、バックアップと災害対策を担当する組織を1つにしています。

 CEOのアッシュ・アシュトッシュは、もともとストレージのソフトウェアに長けている人です。彼は以前、ストレージのリソース管理ソフトウェアの会社を立ち上げましたが、HPに買収されました。しばらくHPで過ごした後に退職し、アクティフィオを創業しました。製品担当の副社長がデビット・チャンは技術部門のトップです。社長のジム・サリバンはIBM XIV Storage System製品部門のトップだったこともあり、EMCではアジアパシフィック地域の組織の立ち上げも行った人物です。そのようなメンバーが経営するアクティフィオは、日本には2012年に上陸しています。

Q:具体的にCIOのデータ管理の悩みというのはどういうことですか?

高峰:CIOに「会社にある本番ディスクの大きさはどれくらいでしょうか?」と質問してみます。多くの企業において、じつは本番のディスク領域はそれほど大きくないのです。しかし、クローンやスナップショットといった開発用、バックアップ用、災害対策用のデータコピーがたくさんある。それらのためのストレージの費用がかさみ、さらこれらを運用管理するための費用や構築のための費用が加わります。

 日本は本番環境のクローンを丸々とって利用することが多いです。欧米ではスナップショットを利用する傾向が多いようです。たとえば日本の企業であれば、本番環境がまずあり、それがRAIDなどで冗長化されています。そこからクローンでバックアップをとります。そして拠点には災害対策用のクローンもある、また、本番に影響が出ないように開発やテスト用のクローンもあるでしょう。結果的に本番環境の10倍くらいのストレージを持つのが普通です。これはストレージベンダーが喜ぶ世界でもあります。

 もう1つの悩みはバックアップです。「バックアップデータは使っていますか? 」という質問もします。データ消失の原因は、ハードウェア障害が4割、人為的ミスが3割、その他が3割といったところです。障害が発生すればバックアップデータから戻すのですが、テープだと7割程度しか戻せないとも言われています。これがストレージバックアップになっても、全部を戻せるとは限らないのです。

 さらに本番に戻すためには、戻すための領域を本番環境の中に確保しなければなりません。そうでなければ、残っているデータを上書きすることになるからです。そんな状況では、企業はどうやってデータを守っているのでしょう。現実は、インフラ部分の冗長性でカバーしていたり、ユーザー側がファイルを日付ごとのフォルダに手作業で分けて管理したりしているのです。

 もう1つのCIOへの質問は、「運用チームの残業が減らせないのはなぜですか?」というものです。スナップショットやクローンが多数存在する複雑な環境では、運用管理チームがやるべき作業がたくさんあります。結果、休む暇はないのが現状です。運用手順も複雑で、ベンダーも製品や手順ごとに異なる場合もあります。障害が発生した際には、ベンダーの切り分けをするだけでも大変です。当然、テスト用や開発用のデータを作る仕事も頻繁に発生することになります。

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バックアップデータをすぐに使えるようにする

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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