72%の組織が「アナリティクスは貴重な洞察の生成に役立つ」と回答
発表によると、72%の組織が「アナリティクスは貴重な洞察の生成に役立つ」と考えており、60%が「組織のアナリティクス・リソースはイノベーション体質の強化に貢献している」と回答しているという。
その一方で、「アナリティクスは、ビジネス戦略の中核である」という回答は39%に、「戦術的プロジェクトのみで利用されている」という回答は35%に留まっている。65%の組織はそれを定量測定できおり、利用価値を認識しているにもかかわらず、企業や組織はアナリティクスへの投資から最大限の価値を引き出していないことが判明した。
しかし、企業や組織は今、アナリティクスに基づく洞察の迅速化を優先課題として追求しており、そのことは企業が人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)のような最新テクノロジーを追求している動向からも見て取ることができる。
今回の調査は、世界中の幅広い業種の組織に所属するアナリティクス・エキスパート、IT部門およびビジネス部門の担当者を対象に実施された。調査では、アナリティクスが企業や組織におけるビジネスや業務の遂行方法を変容させつつあることが明らかになった。
この傾向は日常業務だけでなく、イノベーションの推進に関しても同様で、回答者の27%が「アナリティクスは、新しいビジネスモデルの立ち上げに役立った」と回答している。アナリティクス・プラットフォームの導入効果は数多く特定されおり、回答数の多い順に「データ準備時間の短縮」(46%)、「よりスマートで、より確信に満ちた意思決定」(42%)、「より迅速な洞察」(41%) となっている。
61%がアナリティクスの役割は「データから洞察と価値を引き出すこと」と回答
今回の調査では、アナリティクスのポテンシャルを最大限に引き出すために必要なスキルおよびリーダシップにおける連携性の欠如が目立つ結果となった。多くの組織は、複数のアナリティクス・ツールやデータ・マネジメント・プロセスを管理することに苦戦している。
調査結果では、アナリティクス・プラットフォームの役割に関する見解の相違が見られた。回答者61%は、「データから洞察と価値を引き出すこと」だと考えているが、それ以外の「データガバナンスの強化」「予測モデル」「オープンソース・テクノロジー」といった目的や利点に関しては見方が割れている。
回答者の59%がアナリティクス・プラットフォームの役割の1つとして「データ・フレームワークの統合または一元化」を挙げている一方で、43%は「AIや機械学習のためのモデリングやアルゴリズムを提供すること」を挙げている。
これらの回答は、「企業や組織はアナリティクスが役立つことを知っているものの、組織全体およびアナリティクス・ライフサイクル全体にわたってプラットフォーム・アプローチを活用することの利点については明確な共通理解に欠けている」ということを示唆している。
アナリティクスの用途は多岐にわたっているものの、最終結果に対する確信は高いレベルにある。回答者を平均すると、アナリティクスを通じてデータからビジネス価値を導出できているかどうかに関する確信度は70%になる。データサイエンスの人材に投資している組織は優れたROI(費用対効果)を実現している可能性が高く、アナリティクスの役割に関する確信度は72%に上がるが、標準的なITチームの場合は65%に下がる。
将来の展望に関しても同じ傾向が見られる。アナリティクス・チームは、将来のアナリティクス・ワークロードに応じた規模拡張能力に関する確信度が高めで66%だが、ITチームの場合は低めで59%だ。