新バージョンでは、主なアップデートとしてダイナミックパス選択機能が挙げられ、複雑な分散ネットワークにおけるWANリソースを最適化しつつ、UTMによる多層防御でリモート拠点(支社/支店等)のセキュリティを確保することが可能になるという。
SD-WAN機能とウォッチガードの一元実装ソリューションであるRapidDeployによる自動設定を併せて活用することで、容易にUTMを導入することが可能になる。このSD-WANの新機能により、シングルプラットフォームでサイトごとのセキュリティのシームレスなアップグレード、ネットワークのさらなる効率化、インターネットサービスのコスト削減、そしてクリティカルなネットワークおよびセキュリティの管理プロセスを統合することができるという。
ウォッチガードは、組織のリモート拠点を脅威から守るだけでなく、SD-WAN機能でWANリソースを最適化する必要があるとしている。Fireboxアプライアンスは、マルチWANおよびポリシーベースルーティング、RapidDeploy、そしてアプリケーションごとのトラフィック管理といった機能を備えている。
RapidDeployにより、事前にポリシーを選択して構成することができるため、SD-WANを大規模環境に導入して運用開始する場合には、実質的にFireboxの電源を入れてインターネットに接続するだけで完了する。
また、Fireware 12.3で提供されるダイナミックパス選択機能により、各WAN接続のパフォーマンスを測定し、事前に構成したポリシーに基づき各トラフィックタイプに最善のパスを選択することが可能になった。
SD-WAN機能のほかに、Fireware12.3は以下の特徴を備えている。
・プロフェッショナルサービスオートメーション(PSA)とTigerpawの新たな連携により、MSPは実用データとインテリジェンスを活用して管理能力を向上させることができる。
・新たなジオロケーションポリシーアクションにより、DNSやメールなどポリシーの規制ルールを削減することができる。
・USBに接続されたストレージ上のバックアップからの自動リストア機能により、システムのリカバリを早め、障害時におけるシステムリストアに関する包括的なオプションを提供。
・IPv6シングルサインオンのアップデートにより、WatchGuard DimensionレポートでIPアドレスではなく、ユーザ名を閲覧することができる。