DMPは、自社や外部のさまざまな顧客/見込み客に関するデータ(プロファイル、Webサイトの閲覧情報や検索履歴、商品の購入履歴、広告やメールの配信結果など)を統合・正規化し、各種のチャネル(メール配信システムや広告配信システムなど)に、セグメントされた情報を作成するための製品・サービスになる。
DMP市場の2017年度の売上金額は63億5,000万円、前年度比41.1%増と大幅な伸びを示した。これには、市場の認知度や導入効果が浸透しつつあることが背景にある。2018年度も大半のベンダーが高成長を継続していることから、同31.5%増と引き続き高い伸びが見込まれる。今後はIoTデータの統合、分析用途としても期待されており、2019年度以降も市場は好調な伸びを継続すると予想される。
DMP市場をパブリックDMPとプライベートDMPで比較すると、2017年度のパブリックDMP市場は前年度比22.9%増と大きな伸びを示したが、プライベートDMP市場はこれを上回る同52.7%増の伸びを記録した。
2018年度はパブリックDMP市場の伸び率が、プライベートDMP市場を9ポイント近く上回る伸びとなる見込みだ。CAGR(2017~2022年度)はプライベートDMP市場が21.2%、パブリックDMP市場は20.7%と、ともに高い伸びを予測している。
ITRのシニア・アナリストである三浦竜樹氏は、「自社で保有していない潜在顧客への適切なアプローチを目的に、第三者データを活用できるパブリックDMPのニーズは高まり続けています。また、より確度の高い見込み客の発掘や、既存顧客のカスタマーエクスペリエンス向上のため、IoTなどからの多様なデータを統合・分析し、より最適な顧客へのアプローチの実現に向けて、プライベートDMPの重要性も高まっています。今後、統合・分析対象となるデータが多様化/増加し、より細分化された顧客セグメントに対するマーケティング施策を実現するため、DMPが担う役割は高まり続けるでしょう」とコメントしている。
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2019」に詳細が掲載されている。レポートには、メール送信市場、メール処理市場、アクセス解析市場、入力フォーム最適化市場、DMP(Data Management Platform)市場、CXプラットフォーム市場、広告効果測定市場の国内全45ベンダーへの調査に基づいた2016~2017年度売上げ実績および2022年度までの売上げ予測が掲載されている。