国内DWH用DBMS市場の2017年度の売上金額は60億8,000万円、前年度比49.0%増と急速な伸びとなった。Amazon Web Services社およびGoogle社の急成長が市場を牽引している。IoT関連を中心にデータ活用の活発化が進み、DWH用DBMSのニーズが高まっていることから、2018年度も同53.3%増の高成長、およびCAGR(2017~2022年度)は30.2%と高い伸びを予測している。
本市場を、パッケージとSaaSの提供形態別に分類して見ると、パッケージ市場は緩やかな伸びを示しているのに対して、SaaS市場は拡大している。2017年度のSaaS市場は42億8,000万円、前年度比79.8%増と急速な伸びとなった。2018年度以降もSaaS市場は高成長を維持し、2022年度には200億円に達すると予想している。
ITRのアソシエート・リサーチ・フェローである平井明夫氏は、「従来、DWHのソースデータは社内の業務アプリケーションが中心でしたが、それに加えてWebマーケティングやIoTに関連するシステムからのデータも格納するようになったことで、DWHに蓄積されるデータ量が飛躍的に増大しています。このような状況を背景に、スケーラビリティの確保が容易なSaaSの利用が大幅に拡大したことが市場全体の伸びをけん引しています」とコメントしている。
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:DBMS/BI市場2019」に詳細に掲載されている。レポートには、RDBMS、DBMSアプライアンス、Hadoopディストリビューション、データ分析/レポーティング、DWH(データウェアハウス)用DBMS、データ・マイニング、テキスト・マイニング、ETL/データ・プレパレーション、データ・クレンジング、データ・フェデレーション市場の国内全46ベンダーへの調査に基づいた2016~2017年度売上げ実績および2022年度までの売上げ予測が掲載されている。