仏Thalesは、FIDO2(Fast IDentity Online 2.0)および「Microsoft Azure Active Directory」(Azure AD)で実証された認証デバイスを、2月18日(現地時間)に発表した。
同ソリューションは、クラウドアプリケーションやネットワークドメイン、Azure ADに接続されるすべてのアプリケーションおよびサービスへのパスワードレス認証を実現する。
Azure ADとの統合によって、アクセス管理と認証のための統合型ソリューションを提供。ハイブリッド環境全体に及ぶセキュアなアクセス認証方式の適用が可能になり、クラウドへ安全に移行できる。
パスワードレス認証は、パスワードを用いることなく本人確認を行い、安全性や利便性を向上させる。ログインプロセスの簡素化だけでなく、テキストベースのパスワードが抱える脆弱性を回避することから、新たな認証方法として注目されている。また、フリクションの軽減、各種アプリケーションのセキュリティ向上、古くなったパスワードの撤廃といった利点もある。
同ソリューションの導入によって、FIDOとPKIの双方に対応したデバイスを実装し、高度なセキュリティの担保が可能になる。WindowsへのログインやリモートアクセスにPKIスマートカードを使用している企業は、ThalesのPKI・FIDO統合型セキュリティキーを採用することで、物理アクセスとロジカルアクセス両方に対応した統合型バッジソリューションが実現する。また、非接触型通信なのでモバイルデバイスのあらゆるOSへ適用でき、認証の強化が可能になる。
同ソリューションを使用すれば、すでにPKIやワンタイムパスワードベースの認証トークンを使っている企業でも、既存インフラを入れ替えることなく認証方法を拡張できる。PKI・FIDO統合型スマートカードを使った単一の認証デバイスによって、旧来のアプリケーション、ネットワークドメイン、クラウドサービスへのセキュアなアクセスが実現する。