米Nutanixは、「2019年版Nutanix Enterprise Cloud Index 医療業界の比較結果」を、7月7日に発表した。
Nutanixは、第2回目のグローバル調査「Nutanix Enterprise Cloud Index 2019」を24の国や地域におけるIT部門の意思決定者2650名を対象に実施。今回の調査結果は、そこから医療業界の関連企業によるプライベート、パブリック、ハイブリッドのクラウド採用計画に関する調査結果をまとめたものとなる。
これによると、医療関連企業の68%がデジタルトランスフォーメーションの影響を受けていることが明らかになった。また、クラウドの採用を後押しする要因として、医療関連企業の回答者は「個別化医療」(52%)と「AIアシスタント」(44%)を挙げる意見が多い。
医療業界の55%は、自社での将来的なクラウドモデルの採用に影響を及ぼす最大の要因として、データの保存方法に関わる規制を挙げている。医療関連企業の間では、IT促進よりも、コストや予算に対する懸念が低いこともわかった。
所定のワークロードのホスティング環境の決定にもっとも影響する要因として、「データのセキュリティとコンプライアンス」(29%)を挙げる意見が最多だった。コストを要因として挙げる意見は、約16%に留まっている。さらに60.4%の医療業界関係者は、クラウド間のセキュリティが、将来的なクラウド展開に最大の影響を及ぼす要因であると答えている。
ハイブリッドクラウドをもっともセキュアなIT運用モデルとして挙げる意見は、医療業界では他の業界よりも多い。「Nutanix Enterprise Cloud Index 2019」において、ハイブリッドクラウドをもっともセキュアなIT運用モデルとする回答が全体では約28%だったのに対して、医療関連企業では約33%に達した
医療関連企業の87%は、ハイブリッドクラウドを理想的なIT運用モデルと評価。医療関連企業の今後3~5年間については、ハイブリッドの使用量を44%拡大すると同時に、従来型のデータセンターの展開を約35%削減するという、積極的な移行計画が明らかになっている。