凸版印刷と、倉庫の空きスペースと荷主のマッチングプラットフォームを運営する「souco」は、物流DXにおけるソリューション開発での協業に向け、2021年12月に資本業務提携契約の締結を発表した。
物流業界は深刻な人手不足の影響を受け、DXによって労働環境の改善や人手不足を解消する動きが加速しており、凸版印刷もその一つだという。2021年6月には、倉庫内のピッキング支援のシステムを提供する「アイオイ・システム」を子会社化し、物流DX分野に本格参入している。一方、soucoは、物流×ITで、荷物を全国一律料金で保管するサービスのほか、大口利用顧客向けの個別マッチングサービスを手掛けるスタートアップ企業だという。
両社は同提携により、凸版印刷とアイオイ・システムが保有する物流倉庫の運用支援システムと、soucoが持つ倉庫の遊休スペース活用サービスを融合。多様化する保管需要に対して、2023年度までにITを活用した物流倉庫の構築や運用支援などの事業創出を目指すとしている。
提携内容
souco、凸版印刷、アイオイ・システムによる物流スキームの検討
soucoが運営するマッチングプラットフォーム「souco」は、一時的かつ小ロットの保管を目的とした利用者が多く、荷姿ごとの単純保管と入出庫がメイン。同提携を機に、アイオイ・システムが保有するデジタルピッキングシステムの活用と、ピッキング・仕分け工程の効率化を希望する顧客のニーズに応えるソリューション開発を共同で検討するという。
soucoの倉庫ネットワークを活用した凸版印刷によるBPO業務の検討
倉庫利用者に提供するピッキング・仕分けや梱包配送などを含めたオペレーション業務を行うための企画立案およびサービスメニューの開発を検討。
倉庫利用者/提供者のニーズに沿う、新たな物流サービスの検討
倉庫利用者や提供者が抱える在庫管理や輸送コストなどの課題に対して、RFIDの活用など物流サービスの標準化・最適化に向けた新たなソリューションを企画立案し、検証するとしている。