IBMは、米現地時間7月18日、2022年度第2四半期の連結決算を発表した。
同会長兼最高経営責任者(CEO)のアービンド・クリシュナ(Arvind Krishna)氏は、次のようにコメントしている。「第2四半期、IBMは戦略を着実に実行したことに加え、ハイブリッドクラウドとAIへの需要にも牽引され、全世界でバランスよく成長し、良好な成果をあげることができました。上半期の業績から、当社は2022年度通期で1桁台後半での収益増加を見込んでいます」。
第2四半期のハイライト
- 第2四半期の収益は9%増、為替変動の影響を除いた場合は16%増(Kyndrylへの外部売上による約5ポイントを含む)の155憶ドル
- ソフトウェア事業による収益は6%増、為替変動の影響を除いた場合は12%増(Kyndrylへの外部売上による約7ポイントを含む)
- コンサルティング事業による収益は10%増、為替変動の影響を除いた場合は18%増
- インフラストラクチャー事業による収益は19%増、為替変動の影響を除いた場合は25%増(Kyndrylへの外部売上による約7ポイントを含む)
- ハイブリッドクラウドによる収益は過去12ヵ月間で、16%増の217憶ドル、為替変動の影響を除いた場合は19%増
第2四半期のセグメント別業績
1. ソフトウェア事業(ハイブリッド・プラットフォーム&ソリューション、トランザクション処理を含む):収益は6.4%増、為替変動の影響を除いた場合は11.6%増(Kyndrylへの外部売上による約7ポイントを含む)の62億ドル
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ハイブリッド・プラットフォーム&ソリューションは4%増、為替変動の影響を除いた場合は9%増(Kyndrylへの外部売上による約1.5ポイントを含む)
- Red Hatは12%増、為替変動の影響を除いた場合は17%増
- オートメーションは4%増、為替変動の影響を除いた場合は8%増
- データ&AIは増減なし、為替変動の影響を除いた場合は4%増
- セキュリティーは増減なし、為替変動の影響を除いた場合は5%増
- トランザクション処理は12%増、為替変動の影響を除いた場合は19%増(Kyndrylへの外部売上による約22ポイントを含む)
- ソフトウェア部門のハイブリッドクラウドの収益は14%増、為替変動の影響を除いた場合は18%増
2. コンサルティング事業(ビジネス・トランスフォーメーション、テクノロジー・コンサルティング、アプリケーション・オペレーションを含む):収益は9.8%増、為替変動の影響を除いた場合は17.8%増の48億ドル
- ビジネス・トランスフォーメーションは9%増、為替変動の影響を除いた場合は16%増
- テクノロジー・コンサルティングは14%増、為替変動の影響を除いた場合は23%増
- アプリケーション・オペレーションは9%増、為替変動の影響を除いた場合は17%増
- コンサルティング部門のハイブリッドクラウドの収益は20%増、為替変動の影響を除いた場合は29%増
3. インフラストラクチャー事業(ハイブリッド・インフラストラクチャー、インフラストラクチャー・サポートを含む):収益は19.0%増、為替変動の影響を除いた場合は25.4%増(Kyndrylへの外部売上による約7ポイントを含む)の42億ドル
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ハイブリッド・インフラストラクチャーは34%増、為替変動の影響を除いた場合は41%増(Kyndrylへの外部売上による約7ポイントを含む)
- IBM z Systemsは69%増、為替変動の影響を除いた場合は77%増
- 分散インフラストラクチャーは11%増、為替変動の影響を除いた場合は17%増
- インフラストラクチャー・サポートは2%減、為替変動の影響を除いた場合は5%増(Kyndrylへの外部売上による約8ポイントを含む)
- インフラストラクチャー部門のハイブリッドクラウドの収益は24%増、為替変動の影響を除いた場合は30%増
4. ファイナンシング事業(クライアントおよび商用ファイナンシングを含む):収益は29.9%減、為替変動の影響を除いた場合は26.6%減の1億ドル
2022年度通期予測
- 収益の拡大:同社は、為替変動を考慮しない場合の収益増加を、1桁台半ばのレンジで高い値になると予測。また、Kyndrylへの外部売上により、追加で3.5ポイント増となることを予測している。2022年7月中旬の為替レートで、通貨は約6ポイントの逆風になると予測
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