IBM MCCSでは、日本IBMのデータセンター内に、IBMのx86サーバー「IBM System x」やストレージ「IBM System Storage」などのIT資源を用意し、ネットワーク経由で提供。企業でIT資産を所有する必要がなくなるうえに、ネットワーク・サービスもIBM MCCSに含まれているため、日本IBMのデータセンターまでの通信料の負担も不要。
また、一般的にx86サーバー単体稼働時のCPU使用率は15~20%程度だが、仮想化技術を活用し、1つのCPUで複数業務を処理することで、CPU使用率は80~90%に上がり、5倍以上効率的に使用できることが見込まれるという。
料金は、CPUの処理量に応じた従量課金制。CPU使用量の基準には、CPUの使用能力を測る業界標準の評価指標「SPECint_rate2006」を採用。業務に応じて基本使用量を設定し、基本使用量を越えた分に関しては、使ったCPU処理量に応じた完全な従量課金となる。月次での設定・請求だが、月の途中でも基本使用量の増減が可能で、変更要求のすぐ翌日から反映。また、処理する業務の量に応じて、設定した基本使用量の2倍までは自動的にIT資源を割り振る。
また、提供されるIT資源は、すべてITIL(IT Infrastructure Library)に準拠した標準運用プロセスに基づく高品質の運用サービスで提供される。サービスの内容に応じて、以下の3種類のメニューが用意されている。
レベル1: 監視のみ
レベル2: 監視、運用、障害一次対応
レベル3: 監視、運用、障害一次対応、SEサポート
料金は、IT資源の利用量や運用レベルに応じて異なるが、たとえば、部門サーバーやファイル・サーバー、プリント・サーバーなど、x86サーバーの一般的な利用形態に対応できる「SPECint_rate2006」=5.0のCPU使用量、OSはWindows (R) 、メモリーは1GB、ディスク容量は20GB、運用は監視だけ、と仮定した場合、月額料金は、5万円程度だという。