ラックは、生成AI(Generative AI:以下、GAI)がもたらす変化に適応するため、同社内にGAI CoE(Generative AI Center of Excellence)を立ち上げ、社内システムを通じて全社員が安全に業務への活用が行える環境を整備し、6月より運用を開始した。
同社は、AI活用を全社にいきわたらせる土壌整備のために、生成AIを安全に利活用できる環境とガイドラインを整備。事業現場に開放することで、全ての業務の効率化のみならず、製品やサービスへの応用などの取り組みを行い、新たな価値創出を目指すとしている。
同社の生成AI活用に関する活動は、以下のとおり。
- GAI CoEチーム編成:同社内の経営幹部、エンジニア部門、管理部門、営業マーケ部門など全社から選ばれた約30名により、制度整備、社内ツール開発、プロンプト(AIへの指示文)や効果の共有、リスク管理などを実施
- 全社員が利用するチャットツールへの生成AI組み込み:生成AIを活用できるアプリケーション「Chotto Chat」を開発。社内のコミュニケーションインフラである「Microsoft 365 Teams」に組み込み、全社での利用を開始した。使用したプロンプトは記録され、ノウハウの蓄積、改善への活用を図るなど、安全な活用を目指す
- AIサービスを社内で開発・運用開始:Microsoftの「Azure Open AI Service」を用いて、社内でAIサービスを開発し、利用を開始。セキュリティが担保されたAIサービスを通じて、社内のデータを活用することで、顧客の課題解決に向けた生成系AIの活用を促進
- 生成系AIの個人利用の促進:社員のAI活用スキル向上のために、ChatGPTの有料プラン費用をサポートする制度を整備。業務にとらわれない様々な分野、用途へ活用するアイデアを得たり、個人的な学習にも活用したりすることで、社員の好奇心や創造力向上につなげる
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