アクセンチュアは、Google Cloudおよびマイクロソフトと、各々の協業体制を戦略的に強化すると発表した。今回の協業体制強化は、アクセンチュアが発表したAI分野における30億ドルの投資に基づくものだという。
アクセンチュアとGoogle Cloud、企業における生成AIの本格活用を支援
今回の協業体制強化によって、アクセンチュアとGoogle Cloudは、アクセンチュアの業界や業務機能に関する知見とGoogle Cloudの生成AI領域におけるテクノロジーを活用した新たなソリューションを共同で開発。両社は、セールス・マーケティング、サプライチェーン、ヘルスケア、小売・消費財、金融サービス、サステナビリティ、セキュリティ、オペレーション・サービスを戦略的重点分野と位置づけ、19の業界と6つの業務機能にわたるビジネス・プロセスの改善に注力するとしている。
また今回の協業体制強化の一環として、両社の生成AIエンジニアリングの専門チームが世界各地の主要拠点にあるアクセンチュア・イノベーション・ハブに配置されるという。同チームはアクセンチュア・アドバンストAIセンターと連携し、それぞれのハブで迅速に実証や試作を実施する体制を構築するとしている。
両社は、アクセンチュア内で生成AIの専門知識を蓄積し顧客のDX推進を支援するため、包括的な研修カリキュラムにも投資する。加えて、LLM(大規模言語モデル)と創造的破壊力のあるソリューション構築に向けた専門トレーニングを提供するAIアンバサダー認定プログラムを共同で開始するという。両社は責任あるAIを協業の中核に据え、偏見への対応、データ保護、適切なデータ利用を徹底し、信頼という基盤の上でAI導入を推進していくとのことだ。
アクセンチュアとマイクロソフト、責任ある生成AI導入の支援に向け、協業体制を強化
また、アクセンチュアはマイクロソフトとも協業体制を強化すると発表し、生成AI(ジェネレーティブAI)が持つ創造的破壊力をクラウドによって増強するとしている。両社の合弁会社であるアバナードとともに、AIを活用した業界別、機能別ソリューションを新たに共同開発し、利用者が全社で生成AIを活用できる体制を強化する。
両社は新たなユースケースとして、金融サービス、ヘルスケア、サプライチェーン、コンタクトセンター、セキュリティ分野を目指す。
なおアクセンチュアとアバナードは、カナダのマイクロソフト・テクノロジー・センター内に設立された新しい生成AIラボを活用し、Azure OpenAI Serviceを活用したイノベーションの創出や、AIを活用したビジネス変革を推進するとしている。